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The ability  作者: 不破陸
The ability
72/112

72.黒

「年末ってのはスペシャル感があっていいもんだねぇ」

年越しのTVを見ている一同にそう言いながら、ツェンがざるに盛られた蕎麦を机に置いた。

「どっかの国じゃ、年が変わる夜にこいつを食べるらしいぜ」

「お母さんも作ってたけど、あなたの国の文化だったの?」

「さてね。昔のことはあんま覚えてねぇんだ」

リネアと言葉をかわしながら赤眼の男がルーチェの作った麵つゆを見つめる。

「さぁて、どんな分量だったか」

「お手伝いさせていただきます!」

器にどぼどぼと水を足す赤毛の女をツェンが止める。

「そりゃあ多過ぎるぜ」

「へ?」

間の抜けた声を上げるルーチェにリネアが言う。

「それじゃ水と同じよぉ?」

「え、へへ。そうですね」

笑いながら器を台所に運ぶ女を見たバーズが口を開く。

「時間だ」

その言葉を聞いたリネアが、部屋を去る青眼の男につれていかれる。

TVの前でソファに座っている金髪の少年を、栗色の髪の少女が抱きしめた。



「前提として話しておく」

眉間に皺を寄せた青眼の男が口を開く。

「今夜、ルーチェは死ぬ」

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