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俳句『節分のあと』

作者: コメタニ

 今年の冬は雨も少なくて全体的に暖かな日が多く、その日の二月五日も風のない穏やかな日であった。私は所用のために昼下がりの街を歩いていた。平日の住宅地は静かで人通りも人の気配もなく、まるで街全体が居眠りをしているかのように思えてくる。そんな雰囲気につられのんびりとした気分で歩を進めていると、緩やかな上り坂に差し掛かったところで、数羽の小鳥がしきりに路面を啄んでいるのが目に入った。なんだろうと思いながら近づいて行くと、数メートルのところで鳥たちは一斉に飛び立ってしまった。その時、私の足元でカリと硬質の物が潰れる軽やかな音がした。足をどけてみるとそこには潰れた大豆があった。二日前の節分に撒かれた豆がまだ残っていたのだろう。そうか、この豆を食べていたのか。節分の豆まきで鬼が去ったかは分からないが、どうやら鳥たちには福が来たようであった。



   節分の豆啄んで路地の鳥


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