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パーティーの大暴走。

王様との一件の夜。酔い耐性がフルMAXなノアさん、ライガさん。未成年の俺とミズハさん、そして王様を交え十分に話し終えた結果。学校に行くという建前で俺はミズハさんに勉強と魔法を教えて貰うことになった。


「すまないなジジイよ」

「いいんじゃいいんじゃ!ユウの為じゃ。しかとうない」


顔はうっすらと赤く焦点は少しズレ完璧に酔っている王様だったが思考回路は衰えてないみたい。若干呂律回ってないけど凄いや。


後俺は一応レギムンド魔法学園には通いミズハさんの部屋で授業を受けることになってる。…けど専用の部屋持ってるとかやっぱりおかしいよね。

前にもカリキュラムの一斉変更とか授業ボイコットとか。学園側から来てくださいお願いしますっていう感じなんだろうけどやっぱり八英雄ってネームバリューとミズハさんのカリスマ性がずば抜けてるんだろうね。


「私も教える…」

「え?ノアも」


驚いた顔で食べていたお菓子を落とすミズハさんはコクコクと頷くノアさんを見て苦笑する。


「ダメ…なんて言っても言う事聞かないもんねノア」


高速で頭を縦に振るノアさんからは必死さが窺える…ちょっと怖い。天然なんだろうけどノアさんって今みたいに偶にホラー生み出すんだよね。天井に張り付いたり無表情で尋常じゃないスピードで走ってくるとか。


そんなこんなで一応の入学手続き、制服等の諸々を踏まえて俺が学校に行くのは1ヶ月後となった。


一方その頃パーティー中のバカ英雄はと言うと…


「にゃははー!!酒美味いにゃー!!」

「ちょっとミーニャうるさいわよ…って何でこんな硬いのよこのバカ!!」


ベロンベロンに酔ったミーニャがテーブルの下、女性の股下等を潜り暴走しカーファは大きな石に向かってミーニャと叫び拳をぶつけの繰り返しをさっきから10回行っていた。


周りの女性はミーニャの暴走のせいで叫び声が上がりドレスを抑える。


「にゃひひ!お宝にゃー!」

「…え?きゃぁぁ!!!」


ミーニャは手に持った幾つ物鮮やかな下着を掲げる。どうやって脱がされたのか、そんなものを認識させぬほどの鮮やかな脱がし。八英雄と呼ばれる力量はこんな所で発揮されてしまった。


「ふむふむ。こんにゃのがあるにゃ…?ほぼ紐にゃ」

「見ないでください!!」


顔を真っ赤にしてへたり込む女性陣にゴクリと唾を飲む男性陣。ヘタレは直視など出来ず顔を逸らし自我を保つ。


そんなミーニャの愚行に流石の兵士も止めに入るが結果は火を見るよりも明らか、止めに行った兵士をサラりと避け躱し倒していく。しかしこれでは終わらない。


「ね、ねぇあれ…私夢でも見てるのかしら…」


空を指さしその震えを辿り一同は空を見上げる。その先には巨大なドラゴンが空を低空し旋回していた。


「あはははは!!!!もっと酒を寄越しなさい!このカーファ様に!!」


空から聞こえる透き通る妖艶な美声。声の主はドラゴンの上に跨りグラスを掲げ高らかに笑っていた。


他の八英雄、クライスとヤミナは地面に横たわり運良く眠っていた。そう、運良く鬼の形相、正しく般若の姿を見なくて済んだラッキーな2人だ。


コツコツと歩き進む般若の姿。2人はまだ気付かない。


「あ、ユウ…」


声をかけようとした兵士は静かに燃える業火に両手を上げ汗を垂らす。


最初に捕まったのはミーニャだった。


「ねぇミーニャ。楽しそうだね」

「うにゃ?楽しい…にゃ!?!?」


少年の笑顔を見た途端ミーニャは下着を落とし石のように固まり顔は青ざめる。


「ちょっとお話があるんだ。カーファも連れてきてもらえる?」

「わ、分かったにゃ!!」


刹那、姿を消し二秒後酔いの覚めたミーニャに連れられたカーファが姿を現す。


静かに燃える業火。少年の背中を目に捉えた者達はその姿に般若を見たと後に語った。

ぶるぶると震えるミーニャ、現状況がやっと頭に入ってきたカーファ。二人は抱き合い怯えた子猫のように泣き目になる。そこにレギムンド王国八英雄の姿は無かった。


こうして二人はこっぴどく叱られ1日少年から口を聞いてもらえず大泣き、ミズハやライガには自業自得とほっとかれた。


そして奪われた下着は少年が誠心誠意頭を下げ褒めの言葉を添え無事元の主に帰って行った。そこでハートを射抜かれた者は少なくないとかなんとか…


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