5stein: ローランド・リー 『フランケンシュタインの復活(Son of Frankenstein)』(映画)
He was a nice giant.
彼(怪物)は、楽しい巨人だよ。
I gave him my picture book
ぼくは彼に絵本をあげたんだ。
and then he went away.
そしたら、彼はどこかに消えたんだ。
Peter Frankenstein 's words
ピーター・フランケンシュタインの台詞
今回は、ユニバーサル映画三作目の『フランケンシュタインの復活(Son of Frankenstein )』について、三点に絞って紹介します。
1.イゴールのキャラクター
ドラキュラを演じたベラ・ルゴシが、今回の新キャラクター・イゴールを演じています。
今回の映画では、怪物よりも彼が主役と言っても過言ではないでしょう。
フランケンシュタインの怪物に次ぐ、もう一人の新たな怪物でもあります。
イゴールは、フランケンシュタインの息子ウォルフを唆して、怪物を復活させます。そして、怪物を操って自分を虐げた人々に復讐を遂げます。
しかし、その悪事がウォルフにばれてイゴールは銃殺されてしまいます。
イゴールの死を知った怪物は怒りに駆られています。
怪物は純粋にイゴールの事を信じ、善悪の判断もあまりついていない事もあり、殺人まで行っています。
イゴールが怪物を利用している事は明らかですが、怪物を可愛がる描写もちらほら見られます。
イゴールは、怪物を単に道具として見ていただけでなく、なにか愛着を感じていたのかもしれません。
確かに、イゴールの復讐はやりすぎですが、人々が一方的にイゴールを意味嫌っていた点では、むしろ人々の方が怪物ではないでしょうか。
2.原題の意味
この映画の原題は"Son of Frankenstein" つまり、フランケンシュタインの息子です。
題の通り、主人公はヘンリー・フランケンシュタインの息子ウォルフですが、作中でイゴールが語るもう一つの意味があります。
それは、怪物もまたヘンリーによって作られたのでフランケンシュタインの息子だという主張です。(ちなみに母親は雷の様です。)
しかし、この二重の意味があるのにも関わらず、邦題は”フランケンシュタインの復活”で原題を生かしていないものとなっています。
『ゴジラの息子』は、"Son of Godzilla"と直接訳されている様に、原題の直訳である、『フランケンシュタインの息子 』に変えて欲しいものです。
3.怪物とフランケンシュタインの孫ピーターの関係
怪物は、ウォルフ・フランケンシュタインの知らぬ間に、彼の息子ピーターと会い、絵本をもらっています。
ピーターがその話を嬉しそうに、ウォルフ達に聞かせている事からも想像できるように、この段階では、怪物とピーターは仲が良かったのです。
しかし終盤になり、イゴールの死を知った終盤で、怪物はピーターを誘拐します。
確かに最初はイゴールの復讐の為に、ピーターを誘拐したのかもしれません。
しかし、少なくともその場で危害を加える気はなかった様な気もします。
ピーターを殺すつもりなら、わざわざ遠くまで連れていかずに、その場で殺せば良く、ピーターを突き落とすと見せかけて梯子に上らせるシーンも不可解です。
もし、すぐにウォルフ達が来なかったら、退屈したピーターが怪物にfairy tale(おとぎ話)を読んでくれて、怪物が改心した可能性もあります。
そんなハッピーエンドがあってもいいではないでしょうか。
もしかすると、怪物から親友のイゴールも、友達になれそうだったピーターをも奪った主人公のウォルフ・フランケンシュタインこそが本当の怪物だったのかもしれません。