表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/5

第4回『あそぶ』会議

 受験勉強による自由時間の減少が相次ぐなか、丘之上高校『あそぶ』は自らの自由時間を開拓する為、今日も放課後に集まって『あそぶ』会議を開くのであった…



◇◆◇◆◇◆◇◆



「ではこれより『あそぶ』会議を始めるよっ!!」


「異議あ「言わせませんよ!!」りっ!!」


「言い切りやがりましたね……」


「で?『人生の前も後も見えなくなって人生に終止符を打とうとしている人、むしろ打て』くんっ」


「願望通り越して命令になってるぞ!!」


「だって早くこの世から消え去って欲しいんだもの」


「俺がお前に何をした!!」


「同じ空気を吸わせたわ」


「この地球上にいる限り防ぎようもねぇよ!!」


「いもじまって言ったわ」


「それは名前が分からなかったから……」


「それと私にツッコミをしたわ」


「それはツッコまないと話が成立しないからだ!!」


「じゃあ話を成立させる前に会議を成立させて下さい!!」


「お?舌長子。話に入ってきたくなったのか?」


「いいのよ、話にはどのような階級のモノでも言葉さえ話せれば誰でも入ってきても。たとえそれが舌であっても」


「だから舌じゃないです、『したなが』です!!話には入りたくありませんが、会議をするというのなら別です」


「なら会議しようか」


「そうね」


「やけに聞き分けが良いですね、悪いものでも食べましたか?」


「落とした鮭を食べたが何か?」


「汚いですね」


「大丈夫だ!3秒ルールがこの世には存在するじゃないか!!」


「……それは迷信ですよ」


「何だと!?じゃあマディソンが言ってた事は間違いなのか!?」


「マディソンが誰かは知りませんが、間違いです」


「くそ…」


「マディソンなんか信じるから駄目なのよ、信じるならヤハウェよ」


「何だと!?ヤハウェよりかはデヴィだろうが!!」


「先輩達の交友関係がよく分かりません……」


「それはそうとしてサッサと会議をしよか」


「だったら議題は『1人遊び』が良いわ」


「何でですか?」


「だって授業中って暇なんだもん」


「それはそうだな」


「単に授業聞いていないだけですよね!!」


「聞く必要がないだけよ、結局今後に役立つ事なんて何ひとつないもの」


「まぁ、そう言われたら返す言葉もないですが……」


「ニートは何も学ぶ必要ねぇんだよ!!」


「前後先輩はもうちょっと将来の事について考えて下さい!!」


「だからニートと言っているだろうが!!」


「……もう良いです、続けて下さい」


「とりあえず1人で遊べるものを考えますか」









結果。


・携帯

・ゲーム

・読書

・ペン回し

・リフティング

・マジック

・1人相撲

・1人野球

・1人トランプ

・1人トランプ投げ

・1人トランプ受け

・1人トランプキャッチボール

・1人トランプ野球


「1人相撲はただの慣用句だし、『トランプ野球』が入ってきたし、『トランプ野球』で数を稼ぐのも止めて欲しいです!!」


「あら、『トランプ野球』は元々1人でするために作られたものよ」


「その『トランプ野球』を侮辱するとはとんだ無礼者だな」


「どんだけ万能なんですか『トランプ野球』は!!」


「あ、でも授業中には出来ないわよ」


「もしやったら先生の髪の毛が炎上するからな」


「意味が全くよく分かりません」


「昔マディソンがやって大騒ぎになったからな」


「本当にあったんですか!!」


「まぁ、今となっては古き良き思い出だがな」


「じゃ、次行きましょう」


「ああ!!マディソンがスッゴく気になるけど今止めたらややこしくなってしまう!!ここは我慢です」


「喋ってもいいんだぞ?」


「いいえ大丈夫です、続けて下さい」


「じゃあお構いなくいかせてもらうぞ」


「他のものは……いまいちねぇ…、ペン回しは単純作業だし、あとは授業中に出したら怒られるモノだらけよねぇ」


「結局のところ、授業中に寝て休み時間に全力を注ぐ方が効率が良いって事だな」


「そんな事してると留年しますよ!!」


「大丈夫、その時は舌長子に勉強を見てもらうさ」


「……もう舌長子については譲歩しますが、私は高一ですよ?見れるわけないじゃないですか」


「高二の範囲の予習とかしてないのか」


「してるわけないじゃないですか!!」


「……チッ、使えない舌め」


「……理不尽ですね、反論すると面倒くさそうなのでしませんが」


「なら、とりあえず結論出しちゃいましょか」


「そうするか」


「まぁ、良いですよ」


「今日の結論は……『マディソンには、ある特異な体質がある』よね」


「だな」


「何でそこでマディソン!?しかも『ある特異な体質』って何!?」


 と、その時。


(キ~ンコ~ンカ~ンコ~ン

キ~ンコ~ンカ~ンコ~ン)


 予鈴が鳴った。


「今日は上手くまとまったわね」


「そうだな」


「どこがですか!!まだいろいろ知りたいことが――」


「帰りますか」


「帰ろうぜ」


「あぁ、置いていかないで、誰か私を疑問の沼から救ってぇええええ!!」



 結局、成果。

・妹島と前後にはマディソンとヤハウェとデヴィという共通の友達がいる

・『トランプ野球』とは元々1人でするものらしい


以上、第5回に続く。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ