姉妹は獅子舞2
祭り囃子に乗せて。
今年も彼女たちの祭りが始まる。
「今年も来たわね…。この季節が…。」
(そうだね。お姉ちゃん!)
「準備はいいわね?」
(いつでもいいわよ!どれだけ準備したと思ってるの?)
「そうね…。また厳しい特訓だったわね。」
(そうだね。去年は最後に悔しい思いしたもんね。)
「そうね…。まさかあんな事になるなんて…。」
(まさかお姉ちゃんが最後最後の必殺技をあんな大声で噛むなんて…。)
「迂闊だったわ…。」
(噛みすぎてガガガって聞こえたもん。)
「そうね…。あれはびっくりしたわ。あれから必死に訓練したから。」
(そうだね。お姉ちゃん発生練習するために劇団に行ったのに役者になるって言った時はひっぱたいたもん。)
「あれは目が覚めたわ…。完全に正気を失ってたみたい…。」
(戻ってきてくれてよかったよ。あと、去年の動物園の訓練で調子に乗ってまたライオンに会いに行ったもんね。)
「そうね。モチベーションを上げるためにって必死に考えた結果よ。」
(でも今回サファリーパークに行ってバスから飛び出したまではよかったけど…。ライオンに土下座してたね…。)
「檻が無い時の圧力…すごかったわ…。思わず獅子様って言っちゃったもん。」
(でもあそこで命の大切さを学んだんだよね!)
「そのお陰で今のあたしたちがあるって言っても過言ではないわね!」
(今年も天国のお父さん…見ててくれるかな…。)
「当たり前じゃん!あのお父さんだよ!お墓から出てくる勢いよ。ちょっとお墓揺れてたもん。」
(そうだよね。獅子舞なんて…やっぱり好きだ!って言ってお母さんに怒られてたもんね。あのお父さんが見ないわけないよ!)
「そうよ。今回はあなたも頑張ったわ。あなたが考えたあの訓練…。天才かと思ったわ。まさか竹馬で獅子舞をやろうなんて…とんでもない発想よ。」
(あたしもただのうのうと過ごしてた訳じゃないんだよ?)
「しかもそれをまさかあたしで試すなんてね…。」
(お姉ちゃんならいけると思ったんだよ!)
「あたしの全力…ちゃんと見てくれた?」
(見たよ…。間近で…。あんな綺麗に落下するんだもん。そのせいで半年何もできなかったもんね…。)
「それのお陰で今があるんだよ!」
(そうだね!そろそろ時間だよ?)
「わかった!今年も最高に輝くよ!」
「おーーーーーーーーー!」




