秘密の場所
「お待たせ。乗りな。」
(ありがとうございます。)
「じゃあシートベルトちゃんとしろよ?すぐ出るぞ。」
(はい、今日はドライブ誘ってくれてありがとうございます。)
「いいよ。昨日の事気にしてんだろ?」
(なんでわかるんですか?)
「お前すぐ顔に出るからな。わかるよ。」
(すみません。)
「謝ることないよ。ほら、見えてきたぞ。」
(うわー。綺麗な湖ですね。)
「だろ?俺のお気に入りの場所なんだよ。」
(へぇー。こんな場所があるなんて…。)
「近い場所って意外と行かないよな。ちょっと車留めてくるから待ってろ。」
(わかりました。)
「隣座るぞ。」
(はい。)
「ここな…。嫌なことあったらたまに来るんだ。大きな景色見てると自分の悩みが小さく感じるからな。」
(そうですね…。)
「今回の件、確かにお前にも悪いところがあると思うよ。だけどまだ失敗って決めるつけるのは早いんじゃないか?」
(え?)
「お前が入社してからもう5年経ったな。ずっと俺の部下でやってきたからよく見てきたつもりだ。今までお前が頑張ってきたのは知ってるよ。だから今失敗って決めたら失敗っていう記憶が残っちゃうだろ?」
(そうかもしれないですね。)
「でももう挑戦できない訳じゃないだろ?だったらまだ途中なんだから結論出すなよ。勿体ないよ。」
(本当にそうですね。ありがとうございます。)
「悩んだらいつでも相談しろよ?一人で抱え込むな。」
(わかりました。)
「もう大丈夫そうだな!じゃあ帰るか。車取ってくるわ。」
(はい!)
「そうだ!言い忘れてた!」
(?)
「この場所は誰にも教えてないんだ。皆には内緒にしといてくれよ?」




