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極氷姫の猟犬  作者: 骸崎 ミウ
第7章
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密林の乱2

今回は時間が無く短めです

〜side愛莉珠〜



リクがおそらく猿共に攫われた。おそらくというか確実に。



抵抗は……多分出来なかった筈。異能の副作用と寝起きというコンボを決めていたのと猿共に匂いのキツいやつでもされたか。



だってアイツら臭いし。



そして今僕は列車の中にある通信端末から中央に連絡をしている。



今リクを探しに行っても密林の中は一寸先も見えない暗闇。暗視系統の魔導具や魔法を使っても、ちょうどあの密林は巨大な魔力の流れである龍脈の中にあるからそれが邪魔して上手く効かない。



それに密林は猿共のテリトリーだから迂闊に入れば二の舞となる。



ここと中央の時差からして向こうはちょうど終業間近。神崎辺りが残業とかでいる筈。




『…………はい。柳龍です。どうかしましたか?』



「いや局長(ババァ)が出るんかよ。ここは通信担当か神崎だろ」



『用がないなら切りますよ。電力が勿体無いですから』



「いや切らないで。今から直で来れる?マジでやばい状況だから!リクが猿共に攫われたんだよ!」



『………………あぁ、その事に関しては心配する必要はありません。先程本人に聞きましたし、特に問題ありません』



「いやだから心配する必要がないと………今なんて言った?」



『ですから問題ないと』



「いやそこじゃ無くて、どこで連絡ついた?」



『キッズ携帯からですが?それにそこの密林は私と幸子の古巣ですし、長であった幸子がいなくなってしまいましたから、きっとあの子を長に据え置きたいのでしょう。おそらく3日くらいは殴り合いしてる筈です』



「いや待って?情報量が多い。つまり副隊長って協会でも有名な魔猿軍団の長だったって事?」



『はいそうですが?』




ババァからの何でもないかの様な解答に僕は頭が痛くなった。というかなんで主人である僕よりも先にあっちに連絡してんだよリク。



というか副隊長………マジの野生児だったの?



昔から野営の時なんか素手で地面掘ってそこで寝てたり、食料なんてその辺の魔獣の頭を自分の武器のメリケンサックでかち割って調達してきていたし。




『とにかく心配は無用です。そもそも今の時期の密林は派閥争いが激化していますから昼でも極力侵入しない事をおすすめします。事が終わればあの子は戻ってくる筈です』



「…………………わかったよ。待てばいいんでしょ。待てば」




従うのは癪だけど姪っ子過保護で謎センサー持ちの柳龍がそう言うのなら問題はないだろう。



…………………リクが野生児にならなきゃいいけど。

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― 新着の感想 ―
[一言] 流石にあの柳龍が大丈夫と言うなら大丈夫だと思うが(٥↼_↼) お猿達も自分達の群れ問題もあるだけに只では帰してくれんだろうし(ʘᗩʘ’) でも此処で腕っぷしを示せばいい手駒になるなコリャ(…
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