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極氷姫の猟犬  作者: 骸崎 ミウ
第5章
73/186

鏡に咲く二季草〜4

最近、別のをちまちま書いています。


ある程度出来次第、不定期投稿するつもりです





「はいはい、ボクちゃんの歳とかそんなことは置いといて、一体どんな情報が欲しいの?」



「ウィステリア・チェシャルが関わっていそうな裏バイトとか裏稼業とか……とにかく表に出せない様な依頼とかを」



「えらく大雑把だね。まだ有力候補とか確定していないの?」



「そう。長い間見つからずにいたから裏の方に潜っていたのは確定なんだけどね。報酬は何がいい?あ、リクの血は駄目だよ」



「え〜〜………いいじゃんか少しくらい」



「食当たりとか中毒とかになって1日中トイレに引き篭もる事になってもいいなら飲んでいいよ」



「…………どゆこと?」



「リクの異能力って魔力が含まれるあらゆるものを無効化&能力吸収だからね。ボイドとかもめちゃくちゃ喰ってるから血液関係の能力とかも持ってるんだよ。この前、定期検査したら血液が魔力に反応してテトロドトキシンとかコブラ系の神経毒とかとにかくヤバいゲテモノポイズンになったりしてたし」



「うわっマジか。流石のボクちゃんでもそれは飲みたくないな」




愛莉珠の説明にパルモンはうへぇ……といった表情を顔に出した。



理玖と眷属の魔狼は魔力関係ならば何でも吸収して更にそれらを強化又は合成する。この際にできた能力は両者ともに共有されている。普段から放し飼い状態の魔狼は必ずどっかしらで拾い食いしてくる為、能力の変化を更新するという事で定期的に検査しているのである。



もちろん、能力の変化を抑える為に魔狼を抑制する事はできなく無いが、そうすると魔狼達の機嫌が悪くなり、その延長で理玖の体調も悪くなる為あまりしたくないのが愛莉珠の意見である。




「まぁ、報酬に関しては別にいいよ。最近暇だったしお金とか困ってないしね。やる事といったらゲームするくらいだから」



「いやババァには外に出ていいとか言われてるでしょ。金持同伴とユグドラシル内限定で」



「ダンピールであるボクちゃんに日を浴びろってか?!ボクちゃん干からびちゃう!」



「ダンピールだから問題ないでしょが。というか何年か前に真昼間の砂漠のど真ん中で対物ライフル馬鹿スカ撃って高笑いしていたのは誰だっけ?」



「ボクちゃんだよ♪」




パルモンは愛莉珠にダブルピースで決めポーズをしてからそう言った。




「…………パルモンさんって前衛なんですか?」




2人の会話を聞いていた理玖はそんな事を質問した。




「ん?いやいや、ボクちゃんは完全に後衛だよ。ただ、吸血鬼とのハーフのダンピールだから身体能力はべらぼうなんだ」



「なるほど。……というか吸血鬼っているんですね。てっきり御伽話の中の存在かと思ってました」



「吸血鬼は絶対数が少ない上に普段は隠れているしねぇ。創作物みたいに血吸われても吸血鬼とか食屍鬼(グール)になるって訳ないし。というか吸血鬼ってみんな頭のネジがダース単位で吹っ飛んでるから見かけても無視した方がいいよ」



「そうそう。ボクちゃんの叔父様はちょっと行き過ぎたズーフィリアで一日中リビドーがスパーキングしてるし、パパはよくママに女王様プレイしてもらってるよ。みんな長生きしてると刺激が欲しくなるもんだよ」



「だからってアンタの叔父、この前の牛数頭とハーレムパーティして牛舎崩壊はやり過ぎでしょが。それに父親だって女物のパンツ頭に被って変態仮面して股間に薔薇咲かせて小中学生の登下校をストーキングしたりしてるでしょ」



「……………あれそうだったのか」




理玖は先日朝のニュース番組で大々的に報じられていた頭が痛くなる内容を思い出して遠い目になった。



ちなみにそのニュースの内容はとある家畜農家の乳牛舎に外見年齢60歳の中年男性が全裸で突撃してそこにいた牛と朝まで合体してフィニッシュしていて、早朝に様子を見に来た家畜農家兼魔術師の飼い主と鉢合わせの後大乱闘してその余波で牛舎が崩壊したというものと、通学路に股間の一輪の薔薇以外全裸のパンティ被ったゴリマッチョな変態仮面が現れて警察沙汰になったというものである。




「欲望に忠実でいいじゃんか。生きてるって感じで」



「その欲望がやばい方向で突き抜けてるんだよ。………とにかく、依頼の方は出来るだけ早急にお願い」



「オッケー!分かり次第、そっちに送るから」




そこで話を締め括った時、部屋の入り口が開いた音がして誰かがやって来た。




「ただいまぁ。……あれ?隊長はんに理玖ちゃんが来とる。ウチのマスターに何か依頼したんか?」




やって来たのはパルモンのハウンドである金持だった。彼女の手にはスーパーかコンビニに行った帰りだったのかビニール袋が下げられていた。




「そうだよ。今終わったところだからそろそろ戻るよ」



「そうかいな。ほなまたなぁ」




愛莉珠は金持にそう答えて理玖の手を引いてその場から立ち去ろうとした。理玖はそれに特に抵抗することも無くついて行った。




「あ、おかえり智鶴!頼んでたのあった?」



「あったあった。ほれ、缶ビールと新しい哺乳瓶と涎掛け」



「やったぁー!じゃあやろう!」



「はいはい、元気なバブちゃんやなぁ」




後ろで聞こえた会話に思わず理玖はえっ……となり振り向きそうになったが、愛莉珠がそのまま抱き抱える様にして運び出した為、振り向けなかった。



流石の愛莉珠もアレは理玖の教育に悪いと感じた様であった。

日本の最北端の地で巻き起こる金塊争奪戦漫画を読んでいたら頭に電撃が走ったのでそれを元にしました。



ちなみに私があの漫画で好きなキャラは煌めくあの人であります。あのテンションが好きであります

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― 新着の感想 ―
[一言] 中々ぶっ飛んだ身内がいるんだな(ʘᗩʘ’) そんな連中に比べたら理玖と愛莉珠のプレイもソフトな部類か(⌐■-■)
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