表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
極氷姫の猟犬  作者: 骸崎 ミウ
第4章
57/181

講演会〜1

頭の中では物語が出来ているんですがそれを文章にするのが大変であります………



構成はできているんですけどねぇ…………







そして講演会当日。



理玖は打ち合わせ通り愛莉珠の影の中に潜み、彼女の側で護衛することになった。



この様な護衛の仕方になった理由は講演会では必要ないという事で武器の携帯をしないと決まった事と単純に愛莉珠本人の駄々捏ねがあったからである。



…………ちなみに愛莉珠の駄々捏ねはそれはもう見るに耐えない酷いものであった。



いい歳こいた中身はともかく見た目は超絶美人でモデルもやっている高貴な魔術御三家出身の大人が年下の無表情がデフォルトな低身長マシュマロ巨胸部装甲持ちのモフデカ3本尻尾のワンコ娘の背中にまるで蝉の様に抱きついて、側に置かせるとか離すの嫌だと言ってミンミン鳴いていたのだ。



それを青筋ビキビキ立てながらアルカンルックスマイルを浮かべた神崎が可愛い姪っ子に引っ付く蟲にマジカル腐卵爆弾 (ぶつけた対象のみ有効)をぶつけようとするバチ切れポ○テ顔の夜奈を羽交い締めしているというなんともカオスな空間ができていた。



ちなみに理玖はその時、銅鍋やら中華鍋やら包丁やらの手入れをしてほとんど無視していた。



やがて言い争いはヒートアップしていき、神崎の静止を振り切った夜奈が腐卵爆弾を投げつけてそれを愛莉珠が十八番の氷魔法の『氷弾(アイスショット)』で撃ち落としていった。



そしてその争いにレイチェルは賭けを始めて会場はヒートアップ。



そうして腐った卵と氷の塊と賭けの叫びが飛び交い弾け飛ぶなんとも醜く汚い争いの末に妥協案として理玖が愛莉珠の影に潜って護衛することになった。



愛莉珠は武器を持っていなくても戦乙女以前に生粋の魔術師である故に普通に強い。また、基本的に前線を突っ走ってボイドを双剣で切り刻んでいるから物理的にも強い。



特戦隊の面々というかユグドラシルに所属する全職員が『護衛要らなくね?』と思ったが、体裁も兼ねての護衛であり、局長(夜奈)の決定であった為誰も口にはしなかった。



そして現在、愛莉珠は既に会場へと到着していた。




「それじゃあ、今日はよろしく頼むよ。僕のハウンド(猟犬)




愛莉珠が自身の影に向かってそう投げかけると愛莉珠の影に潜む理玖は返事の代わりに影に漣を立てた。




***




講演会の会場となっている体育館には全校生徒と教職員が集まっている。もちろん混乱を避ける為に誰が講師かは職員以外知らされていない。



………ただ、講師があれであるから出たら大騒ぎ間違い無しではあるが。



入学したての1学年は誰が来るのか予想し合っている中で2、3学年は少しうんざりした様な反応をしていた。



というのもこのテルゼウス主催の講演会は毎年1回は行っており、今までの講演会の講師が第一近衛部隊副隊長のグラシウスかそのお付きの者がやっていた。



つまり今までは見るからにいい所出のお嬢様 (笑)の差別意識高めの煽りから始まる長時間の講演会だった。



魔術師の家系出身はともかく、大多数を占める一般家庭出身の学生からすれば嫌な気分になるものである。



ただ、今回は当の本人達が表向きは(・・・・)行方不明の捜索打ち切りになっている。その為、一部の者は誰が来るのか少し予想を始めていた。



そして学園長の挨拶から始まり挨拶が終わった後、講師がやって来た。



まず初めに目に映るのは一纏めにした月の様に輝く長い銀髪に美を追求して行き着いたと言わしめてしまう程完璧な体型。人形の様で端正な顔に嵌る少し釣り目気味な紅眼はルビーの如く輝いている。



まさに完成された美女というものである。



そしてその美女をこの場にいる誰もが知っていた。何故ならテルゼウスの看板とも言える存在でもあり、ファッション誌やCMなど様々なメディアで幅広く活躍している者だからである。



先程まで騒めいていた体育館は水を打った様に静まり返った。それも当然である。嫌味しか言わない誰だお前?のオジョウサマではなくめちゃくちゃ有名人が来たのだから。



彼女が歩く足音のみが響いていき、壇上へと立った。そしてヘッドマイクを付けた後に電源を入れ、何回か確認をした。そして………




『初めましてこんにちは。今日の講演会の講師をするテルゼウス第二特殊戦闘部隊隊長、礼華 愛莉珠特級戦乙女だ。まぁ、僕のこと知ってる人は知ってるね。それじゃあ今日はよろしくね』




体育館内に絶叫が走った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 外面美人で仕事モードになってるけど果たして無事に終わるか?(٥↼_↼) 既に故人同然のアホと違う人物が来た結果になったが(ʘᗩʘ’) 最後まで空気読めるままに終わるか?(↼_↼)
[一言] 無事に進む・・・とは思えないなぁw
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ