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極氷姫の猟犬  作者: 骸崎 ミウ
第4章
55/186

血に酔う獣〜2

今回は短めです




〜side愛莉珠



瓦礫に埋もれるリクの側に近寄ろうとした瞬間、小高い山サイズの瓦礫が爆音と共に吹き飛び、それと同時に聞き覚えのある破裂音が連続で響いた。



僕の直感に従って避ければさっきまで僕がいた地面は小規模な爆発が発生した。そして僕が避けるのを当然だと見たかの様に黒い狂狼が風を纏ってやってきた。




「──ガァッ!!」



リクは歯を剥き出しながら銃と一体化させた魔獣の爪の様な禍々しい形状の手甲鉤を振り下ろしながら来た。




「おっと……危ないねぇ。ちょっとリクぅ?早く正気に戻りなよ」



「グルルルゥ…………」




僕はそれを後ろに飛んで避ける。ちなみに僕の声掛けにリクは唸り声で答えた。



…………うん。完全に目がイっちゃってるね。そんで邪魔されたからなのかブチ切れてらっしゃる。ブチ切れリクは新鮮いいんだけど、今はちょっとなぁ〜〜………。



そんな事を考えていたらリクは硬い岩盤で構成された地面を脚力のみで粉砕して踊り掛かってきた。よく見れば足にも3本指の魔獣の脚の形状をした鎧が構成されていた。



僕が飛びかかってきたリクの身体に触れてそのまま力の行き先を流せば、豹の様にスルリと体勢を立て直してまた襲いかかってきた。



素早いけど、理性が外れているからなのか動きが単調で獣みたい。というかバキバキとやけに耳に残る音を立てながら、どんどん身体を魔狼達と同じ様な鎧で包んでいっているから魔獣ぽくなってきている。



両手両足は既に魔狼達とほぼ変わらず凶悪な爪を生やした脚になっていて、いつも手入れをしているふわふわでさらさらの尻尾は先端に死神の鎌みたいな形状の刃をつけて威嚇するみたいにジャリジャリ擦り付けているし、顔の両側には狼の頭蓋骨を凶悪にした様な見た目の謎の頭が青い炎を出している。



……………うん。人外化が進んでる。



というかボイド虐殺パーティしただけでこうなるとは……。いや、邪魔して怒らせて斜め上に暴発させたのは僕か。



とにかく止めなければそのうち炎乃華(戦乙女1の戦闘狂)が来てどこぞのポケットなモンスターよろしく目が合って即ファイト (ガチハイテンションの殺し合い)になっちゃう。



というわけでちゃっちゃっと終わらせる。



幸いにも理性が蒸発して動きが単調……ただし威力は即死級……になっているから意識刈り取れば終わる………筈。



そんな事をリクの猛攻をいなしながら考えていれば、リクの動きがまるで電池が切れた様に止まってそのまま顔からぶっ倒れて転がっていった。




「……は?え、ちょッ、ちょっとぉ?!」




僕が慌ててすっ転んでいったリクに駆け寄ってみれば先程までのグルグル言っていたのが嘘の様に穏やかな寝顔をしていた。



………………………なんというかすんごく疲れた気分。



僕がリクの急な変化に呆れていると少し離れた場所でのんびり寛いでいた魔狼達の中の1匹が何かに反応してさっきまでリク達が向かおうとしていた方向を見た。



他の魔狼達も1匹、また1匹と釣られて見る様になり、僕もその方向を見てみれば遠くの方からこちらに向かってきている土煙が見え始めた。





そして土煙の中から現れたのは────





ボイドの大群とそれを必死な表情を浮かべて追いかける炎乃華率いる西方支部鎮圧部隊の面々だった。



ボイドを視認した瞬間、魔狼達は一斉に遠吠えを上げる。その遠吠えにすやすやと寝ていたリクも飛び起きてまた理性蒸発バーサーカー状態となった。





「ガァアアアアアッ!!!!!」



「ちょっとリクッ!?大人しくしなさい!!大人しくしないと1週間新設調教部屋でみっちりねっとりじっとりヤるよッ!!」



「ガ…………………グ、グゥ……」




僕が暴れるリクに脅しも兼ねてほんのちょっと願望を言ったらリクは大人しくなった。



リクってば調教プレイだけは最初の方は乗り気じゃないんだけど、中盤辺りからズルズル感情に引き摺られて行くから可愛いんだよね。



そんな事で僕達はボイドVS 西方支部鎮圧部隊VS魔狼達の大乱闘を観戦するのであった。



……………………その後、リクにはお仕置きとして僕が好きなプレイを丸一日付き合ってもらったらやり過ぎて、足ががくがくと別の生き物みたいに痙攣して2日程ベッドの住民になった。

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― 新着の感想 ―
[一言] 調教がとても気になりました、まる
[一言] 今回、別に理玖は悪くないと思うが(ʘᗩʘ’) 単純に狩猟本能が擽られて興奮状態で暴走しかけただけだろ(?・・) 人としてはまだ未熟で危険とも言うが理玖自体が群狼達の長であり、群狼達の総意(…
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