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ローレンスの担当クラス


 …何故だ…ローレンスは自分の手元のクラス名簿を見て愕然とする。

 僕は確か、Dクラスを受け持つはず。だからという事はないが、Aクラスの生成優秀な者や準獅子の族譜に名を連ねる者たちの相手をしないでよかったと気が抜けていた事は多少認めるが、まさかである。

 クラス担任を決める集まりで、やはりというかAクラスにはハロルドとその側近のニコラスが担任に決まり、自分はDクラスを受け持つ事が決まり、本当に安堵したのだ。

 ローレンスはそもそもが、田舎の一般家庭の出だったからAクラスに所属しているであろう準獅子の族譜たちの相手をするのは気が重かった。

 その点、ハロルドは正真正銘、準獅子の族譜たちの出だ。扱いも慣れているだろう。だからDクラスの担任になれて心底安心したし、心から喜んだのに…。

 なんで…。

 …なんで、あのキャサリン・ヴィルフリートとその兄の名がこのDクラスの名簿に掲載されているんだ?

 確か、兄の方は特待生での入学と言っていたではないか。

 そうだよ、と思い出す。

 確か、偶然会ったあの時に、兄の方は特待生での入学で凄いなという話になっていたではないか。

 特待生で入学したのであれば自動的にAクラスでの入学になるはず。

 …それなのに…何故だ。何故、僕の受け持つDクラスに名前があるんだ!

 お前たち、入学式前の試験で何をしたんだ!!!

 二人がオムライスをニコニコ顔で頬張る顔を思い出しながら、空に向かってローレンスは顔を青くする。

 何かやらかすかもなとは思ってはいたけれど。

 本当に何かやらかしたのだろうか。


 嘘だろう。この僕が二人の担任!?

 それにだ。

 『キース・パーカー』と案の定、自分の弟の名前もしっかり記載されている。

 やっぱりお前、Dクラスだったか…。

 何となく、自分の弟とキャサリン・ヴィルフリートとその兄の名前が一緒に記載されている文字を見て、嫌な予感が消えないローレンスだった。



ローレンスはお兄ちゃんなので。

頑張れ、お兄ちゃん!

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