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買い物11

きぃやあーーーーーーー!!!

 

 心の中で大きな悲鳴を上げる私。

 なんてありがたい! なんてありがたい制度―!!


 私、今、自分のお金を手にしています。なんと、王立学校に入学する際には国から入学準備金なるものが支給されるそうで! はぁ! なんていい国なんでしょう!

 能力のある若者を貧富の差なく入学させ、能力のあるものを育成しようと国が入学する前から支援してくれるらしい。

 一文無しの私には大変ありがたい制度です! ありがとう!

 恥ずかしながら両替商の隅っこで兄弟で抱き合った我々は、ローレンス様の元へ行き200年前の資産は受け取ることが出来なかったけれど入学後のお金を頼りに頑張ります! と決意を新たに報告したら、キョトンとした顔でローレンス様が入学準備金はどうしたの? と、教えてくれたのだ。

 ありがとう! ローレンス様! 

 因みにお兄ちゃんも入学準備金に関しては知らなかった。というか、お兄ちゃんは自分のお金が元々あるので気にしていなかった。というのが真相だ。

 で、現在、自分のお金が私の手元にあります。

 わぁー。

 やっぱり自分のお金があるって素敵。誰からかは分からないオプションで付けていただいたお金を使うより、自分のお金で入学の準備くらいしたいじゃない?

 5種類のコインが目の前で用意されている。

 「わぁ。綺麗だね、このコイン!」

 「そうか?」

 私はその光るコインのうちの一つをつまむと手のひらに乗せる。

 「わ、表と裏があるのかな。絵柄が違う。」

 「そうだな…」

 あまり興味がなさそうなお兄ちゃん。だが私は興味深々だ。

 200年前の世界ではお金は何というか…立体的だった。

 四角や丸や三角で、形でお金の価値が変わるというものだったから同様な形であるにも関わらず色や大きさで区別するお金は斬新だ。

 しかも一つ一つに模様が刻まれている。

 すべてのお金には獅子の紋章が彫られ、反対側には人物の顔がそれぞれ彫られている。

 「…誰の顔なんだろう…」

 「それは、大精霊様の顔ですね」

 にこりと微笑み受付の女性が教えてくれる。

 どの大精霊様の顔なのだろうか。

 「お兄ちゃん、知ってる?」

 受付の女性に聞こえないような小さな声でお兄ちゃんにコインに彫られている顔を見せる。

 「…知らん」

 「…」

 お兄ちゃんは、大したことのない精霊なのかもしれない。うん、きっとそうだ。

 「はい、これで全部です!」

 一人で納得していると受付の女性が準備を数え終え、袋の中に全部いれますねーと言いながら目の前で袋にしまってくれる。

 一番大きな単位のコインは一番大きなコイン。という、分かりやすいお金だ。

 コインの上にも更なる単位のお金が存在するそうだが、きっと我々は目にすることはないんだろうなと漠然と思う。

 お金の入った袋を鞄にしまい、私はニコニコとローレンス様の元へとお兄ちゃんと一緒に笑顔で向かったのだった。

 その後、ローレンス様先導の元、無事にお兄ちゃんと入学に必要な物を購入し予習の必要のあるだろう一部の書籍を残し、日々の日用品も含め学校への配送も完了し我々はほくほく顔で帰途につけて大満足な一日となった。


 勿論、お父さんとお母さんへのお土産も買いましたとも!

 え、何かって?

 評判だよというローレンス様おすすめのお菓子です!

 ローレンス様、頼りになるー!!

 ありがとう! ローレンス様!

 お兄ちゃんには内緒でローレンス様にこっそり祝福魔法を飛ばしておきました。

 ふふふふーん。

 今度会ったらお礼を言わなくっちゃ!

 私は幸せ気分でふかふかなお布団に身をゆだねだのだった。

 明日もいい一日だといいなと思いながら。

 次の日に200年後の世界に転生した運命を呪うともしらずに。



中々進まない。

申し訳なし。いや、ほんとに。

ところでこの文章からご指摘があった部分を直しまして。

いやぁ、なるほど。読みやすい。

全く考えていませんでした。

ははは。申し訳なし。

っていうか、これであっているのかな。うむむ。

皆、凄いなぁー。


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