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兄登場1

「お兄ちゃんがきたよー!!!」

どーん!という効果音と共に、仲良く合格祝いをした次の日の朝家の扉が勢いよく開いた。

仲良く食卓を囲んでいた私たちの動きが止まる。

「あら~、おかえりなさい~。お休み取れたのねぇ」

「おお!おかえりー。よくきたなー」

爽やかな笑顔で人知を超えるレベルの顔面偏差値をぶら下げて、得体のしれない『もの』が、家の中に入って来ようとしている。

ニコニコ顔で『兄』とい存在を家の中に招き入れる両親を後目に私はというと固まっていた。

え…ちょ…。

「わぁ~!!君が僕の妹のキャサリン!いやいや、ケイトだね!!!」

よろしく!と『兄』が私に握手を求めるように手を差し出されるが、その見知った『兄』の顔面から目が離せない。

や、ちょ…。


「あれ?ケイトってば驚いてるの?僕は君のお兄ちゃんのライオネルだよ!」

握手を求めていた手は私の肩に回される。

逃げられないよという意思を感じるその力強さに肉食獣にロックオンされた小動物を思い出す。

だらだらと突如流れ出る汗が止まらない。

続けざまに『兄』は、私に顔を近づけ私にしか聞こえない声で囁く。


「ほんと、忘れちゃった?心の中の罵詈雑言結構傷付いているんだけど。転生した叡智の大魔法使いちゃん?」

その瞬間、私はというと小説の中でしかありえなかった意識を手放すという芸当をやってのけたのだった。


お休みの日にもう少しだけ頑張るので今日は勘弁。

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