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夢探偵。  作者: caem
7/20

また明日。


 切っ掛けは何であったにしろ、全てを解決するには単純なことだ。


 つまりーー、ふたり(・・・)が出逢わなければ良い

 ただ、それだけのことであったと。

 しかしこれはあくまでも()による主張が強かったのだろう。


 『夢探偵』としていくつも仕事をこなしてきたなかで、あまりにも甘っちょろい。

 正直、彼からしてみれば思春期のラブコメーー、そんな風に思えていた。

 実際、泥々の昼ドラみたいであったとしても、だ。


 果たして、ドコ(・・)を切り取れば良いのか。

 つまり、ただそれだけの話しであったのではないだろうか。


 だがしかし、この職業を選んだからには。

 悪夢を取り除き平穏で、克つーー

 依頼主に安らかな眠りを提供したい。


 使命とは、こういうことだと改めて感じる。


「ひぃ。ふう。みいーー、よう」


 これで食ってきた。

 札束と小銭を数えて、また明日に繋がるだろう。

 ともあれ、それは昨日までの話だった。

 気持ちを切り替え、ぜんぶ忘れてしまおう。


 早朝、眠たげに眼を擦る。

 そんないつものルーティーン。

 なんだか、美味しそうな香りがする。

 これはーーベーコンエッグだろうか。


「遊夜さ~ん、何かまた、美味しい話ありました~?」


 寝癖がひどい助手が切り出した。

 フライパンの中身はすでに盛り付けられている。

 予想は当たっていた。


「ん~っと…………」


 歯ブラシを咥えつつ、手にした封筒に。

 もう、勘弁してくれよと。

 また、新しい1日が始まる。


「次はね~」


 それが宿敵(ライバル)による挑戦状だとはまるで思いも寄らなかった。


 この特殊な職業(・・)は、そんなに珍しくはない。

 同業者もいたし、ラスボスらしき存在もいた。

 ()の活躍を疎ましく思う、そんなモノ(・・)も。


 こんがりと焼かれた食パンにベーコンエッグを乗せて二つ折りする。

 ケチャップの酸味に遊夜はやがて、いつものように。

 まだ悪夢に苦しむ人を救うために、活力源となってゆく。


「珈琲、淹れてくれる~?」


「は~い」


 新しく手にしていた封筒に。

 まだ、内容には目を通さずに。


手短に済ませました。

続きは、またいつか!

(((((((・・;)

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