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夢探偵。  作者: caem
11/20

幕開け。


「おい、サブぅ……」


「すんません、アニキぃ……」


 たどり着いた結果ーー、原因は身内(・・)にあった。


 長門(アニキ)が寝静まる頃を見計らって、ピコピコ鳴らす。

 サブはかなり重度なゲーマー(・・・・)らしかった。


 ふだんはずいぶん我慢していたせいなのかーー、責務(・・)から解放されるや否やコントローラーを手にするほど。

 とにかくーー、はしゃいでいた。


「イヤホンはなんか、(しょう)に合わないんですよねー」


 などと後日談では、やたらと偉そうにしていた。

 長門(ながと)が悪夢を見続けていたのは、重度な中毒症。

 サブのゲーム依存性によるモノであった。


「お前が毎日ピッピコピッピコ鳴らしてからやんけ!?」


「ほんま、すんまへん!!」


「…………それに捲き込まれた、自分って何なの?」


「あ、遊夜さん。 これ見積り(・・・)です」


 これはあくまでも仕事だ。 遊びじゃあない。

 たとえ幼馴染みであったとしてもだ。

 助手の日南子から手渡され、遊夜はその金額に納得する。


 長門(カレ)からしてみればまだ余裕だが、じつに微妙な設定金額だった。

 高級クラブで楽しみにしていたーー、確保していたボトルが確実に全部失くなってしまうほど痛い。


 これはもしかしたら……

 「あ~ら、お久しぶりじゃあない♪」


 脱毛処理などしていない。

 同性とのお遊びでさえ、足を運ぶことは難しくなるだろう。


「おのれ~~~~………………」


「いや、誤魔化されないからな?」


 こうして、また1日無駄に過ごした気分ではあったが懐は確実に豊かになっている。


諭吉(・・)さんが一枚、二枚、三枚、四枚……」


「あ、遊夜さん。また届きましたよ~」


「お、どれどれ~♪」


 朝、咥えていた歯ブラシを思わず落とした。

 冒頭から、それはもうあまりにも地獄だったのである。

 これはいままで(・・・)には無いーー、真剣な依頼であった。


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