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(4)会議における問題点

 新入生オリエンテーションの発表順ごときで生徒自治会と運動部・文化部の面々を戦々恐々させた元凶は卒業した音田先輩だった。


 割と名前の知られた私大の文学部へ進学した音田先輩。高校在学中は図書委員会に3年間君臨して私の妹の海外ミステリードラマ好きを原作小説にも眼を向けさせてくれた海外ミステリー小説オタク。あの人が卒業すればもう影響なんてないだろうと思っていたけど、そこは音田先輩、いなくなっても存在感はあるのだった。


 何があったかというと今日のオリエンテーションの運動部・文化部、特別委員会の順番争いだった。

新入生は最初の方が集中してみている。無論、説明の内容の上手い、下手、面白さとか絡むんだけど最初の方でやれたら有利というのはここ数年の経験則とされている。

 そしてその一番良い順番を昨年までの2年間とり続けたのが図書委員会だった。っていうかありていにいうと音田先輩が見事に1番クジを奪取し続けていて、そのおかげで優秀な委員を採る事が出来て「図書委員会中興の祖とまで言われているってどんだけー」って思っていたんだけど、その事を他の部がどう受け止めているかについては甘く見ていた。


 あ、音田先輩はくじ運だけじゃない。音田先輩の名誉のために説明しておくと、私がオリエンテーションを受けた時なんかは音田先輩が率いる図書委員会は「迷探偵登場」という寸劇でシャーロック風な人とポアロ風な人がお互いの原作者の本などネタバレは避けつつ槍玉に挙げて言い合った。


「毒物、毒物、毒物、作家。むやみに毒殺してんじゃない!」

「薬物乱用者を主人公にして、人のこと言えないでしょうが!」


さらに文化祭の展示でも見られるぞとか笑いを誘いつつやってくれた。その結果、スポーツや音楽など得意そうな子が本好きを思い出して運動部や文化部ではなく図書委員会に吸い込まれていったのだった。私もあの時は一瞬迷ったけど結局帰宅部でいる事を選んだ。文化祭で妹があの人と友達になった事を考えるととってもいい判断だったな、なんて思いたくなるほど面白くそして困った人なのだった。

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