英雄は家路につく
7人の英雄達の足取りは重かった。
突如現れた外界からの脅威。
それぞれ最高ともいえる力を有する兄弟達が束になって歯が立たなかった。
だか、足取りの重い理由は勝てなかったことよりも寧ろ別の所にあった。
『なぁ、、、やっぱり怒られるのかね。』
レイアスは歩きながら呟いた。
剣聖と言われるレイアス。齢19にして彼と感を交えて立つことの出来る者はいない。
『そりゃ、、、ね。やべえと思うよ。うん。』
銀髪で細身の男、次男のベリウスが溜息をつきながら言った。
天闘士ベリウス。彼の拳に砕けぬものなし。比類無きその破壊は何者も死に足らしめる。
『ってか、ミリアム、お前の召喚した龍王弱くねえか??』
ベリウスにイラっとしたようにミリアムは答えた。
『お兄ちゃんなんもわかってない!龍王だよ?言っておくけどこのレミリア大陸で最強の龍だよ?悪魔が強すぎだんだって!はぁ、、、龍王召喚契約結ぶのに3年かかったのに、、、』
サマナーミリアム。この世に生きとし生けるもの全てを召喚し使役できる存在。
かつて世界を脅かした存在である龍王。
外敵の悪魔は龍王を骸へと変えた。
『ミリ姉〜お母さん最初から召喚してよ。』
身の丈より大きな槍を携えたランサー、魔槍のアイラが欠伸をしながら言った。
『アイラなんて5秒ぐらいで気絶してたじゃん』
アーチャーピクロス。魔力を込めた彼の弓は獲物を逃がさず。桁外れな視力は数キロ先の標的を射抜く。
『まぁそういうピッくんもどこ狙ってんのかわかんなかったけどね。当たらない当たらない』
『ね、本当に。バシューン!バシューン!って音ばかり。』
瓜二つの顔をしたペリとパリ。
ペリは超古代魔法を3歳から唱え国を騒がせた魔術師である。パリはどんな傷も瞬時に直し、身体を大幅に強化できるヒーラだ。
7人の英雄。お互いを皮肉るも、そこには愛情があった。
『はぁ、まあなんでもいいよ、この後の事を考えたら悪魔なんて可愛いもんだよ。』
一同は香ばし臭いがただよる家へと歩みを進めた。