表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/7

參話〜偶然と必然〜

「えっと、紅羽正文です。趣味は………」

さて、困った。趣味なんて無いのにな。適当に言っておけば良いかな。

「読書です。よろしく。」

読書。本なんか滅多に読まないけど、まあいいや。別に何も困ることは起きないだろう。


さて、次は後ろの女子だな。


岩蕗聖(いわぶきひじり)


え!? なにかとてつもなくなく冷淡で、無駄の無い音が聞こえた………のかな?

「………趣味は読書。」え!? 思わぬところで、趣味が一致してしまった。


「………年齢は15歳。」

えっと、そりゃそうだろうな。皆タメなのに歳言ってもね(笑)

そういえば、まだ俺は岩蕗さんの顔を見てない事に気付いた。なんか硬直してたみたいだ。恐る恐る後ろを見てみると……………あれ? なんか、綺麗な顔立ちの、少女がちょこん、と座っている。って、いつの間に座ったんだ! そんな物音が聞こえなかったのは、俺に原因があるのか、それとも………。

「………どんな本が好きなの?」

「うぇっ?」

驚きのあまり、裏返りに裏返りを重ねたような、とても文面には著せなさそうな音が、俺の喉から発せられた。気付けば俺は、岩蕗さんのことを、見つめていたようだ。

やばい。なんて答えよう。分からない。誰か有名な人の名前で凌ぐか。出てこい、出てこい。

そして1番初めに、俺の脳から出た名前は………。

「芥川龍之介かな。」これだった。確か中学の現代文でやったような気がする。


「芥川龍之介は私も好き。」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ