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ONLINE  作者: 海風 渚
6/6

砂塵の攻防

「ははは、そんな事があったのか」


スカーレットと神殿へ向かう道中、俺は学校での出来事を話した。


「しかし、善意で起こした行動がむくわれんとは・・・クククッ」


「ほんと散々だったよ・・・先生には怒られるし」


「まぁ、いつかはその善意も報われる日が来るだろうさ」


「だといいんだけどなぁ~」


そんな話をしている内に、神殿近くの森まで来ていた。

あの時はここを抜けた先にゴブリンの大群がいて、メルツェオールって奴がいて、スカーレットが俺を庇ってくれて・・・

あの時の悔しさ、自分の無力さを改めてかみ締めていた、あそこで自分が動かなければスカーレットが危険な目に合うことも無かったし、下手すれば死んでさえいた。

・・・もっと力が欲しい、もっと・・・

次第にその意思は強くなり、やがて確固たるモノへとカタチを変えていった。



「よし、ここからがいよいよ正念場といったところだぞ」


「あぁ、わかってる!」


俺とスカーレットは神殿の門番による試練で「モサク砂漠」というところに来ていた。

遡る事数分前・・・


「スカーレット、門番ってもしかして・・・アレ?」


「・・・みたい、だな」


神殿の入り口には門番というか、明らかガラの悪いペンギンが座っていた。

ペンギンはこちらに気付くとトテトテと歩いて・・・


ベタンッ


コケていた・・・なんかさっきまでの緊張感はどこにいったのだろういわんばかりに毒気が抜かれたような気になるというか、正直拍子抜け?

ペンギンらしき生ものは俺とスカーレットの前までやって来る、その間コケた回数、8回。


「おマンらがこの神殿にようがあるのはわかっちょう」


しかも何故土佐弁!?・・・ユニークな生物だ、というか生物なのかさえ怪しいけど。

その不細工な青い物体はタバコに火をつけるとその煙をこちらに向かって吹きかけた、煙は渦を巻き、やがては小さな竜巻のようなものへと変わっていった。


「スカーレット?」


「転送だろうな」


「今からおマンらを「モサク砂漠」ちゅーとこ飛ばす、そこで「星の雫」ば手に入れんがいけんがじゃ」


もはや何語なのかすらわからなかったけど、「モサク砂漠」で「星の雫」を手に入れて来るというのがこの先に進む条件なのだろう、だったら話は簡単だ、とは思っていたけど。


「モサク砂漠」に着いた俺達を待っていたのは先ほどのペンギンモドキの大群だった、サングラスと腹巻が印象的な、なんとも不愉快な見た目、殺り甲斐があるというものだった。


「おどりゃ、どこの組のモンならぁ!」


こっちは広島弁か・・・なにはともあれ、こいつ等を片付ければいいのかな?

スカーレットと二手に別れ、ペンギン達との戦闘を開始した。

見た目はふざけてはいるが、スカーレットのクエストだけあってこいつ等の攻撃力はなかなか馬鹿に出来たものではなかった、正直キツイ、だが俺も負けてはいられない、新しい技を試すには絶好の機会だった。


「絶・旋空刃(ゼツ・センクウハ)!!!!」


疾風刃は単体に有効な技で、対し絶・旋空刃は団体向けの技だ、剣の周りに風を集め、竜巻のように周りの敵をなぎ払う固有スキルだ。






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