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色々  作者: 横井 竜胆
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5. その恋の結末を私たちが知っていたら

その恋の結末を私たちが知っていたら、あなたも私もあの時寄り添おうだなんて思わなかっただろうか?

それとも、それでも寄り添いあって、しばらく後に傷つけあうことを選んだんだろうか?

あの時とこの時は、あまりにも遠く離れていて、何を選んだらいいのかわからなくなっただろうか?

あの日、満室のホステルが貸してくれた1人用のテントを砂浜の上に広げた時、疲れ切っていた私たちは体を横たえて、お互いの方を向かなかっただろうか?

どうしてあの時私たちは寝そべって、お互いの目を覗き込んだのだろうか?

見てしまえば、自分の気持ちに抗えなくなるのが、きっとお互いにわかっていたのにも関わらず。


その恋の結末を私たちが知っていたら、あなたも私もあの時触れ合おうだなんて思わなかっただろうか?

それとも、それでも触れ合いあって、ひと時の感触を貪ることを選んだんだろうか?

今とあの時は、あまりにも遠く離れていて、どうしてそんなことをしたのか分からなくなっていやしないだろうか?

あの日、星空に暗く沈むテントの中で、一対の満月のようにお互いの瞳が瞬くのを見失いやしなかっただろうか?

どうしてあの時私たちは見つめあって、お互いから目を逸らせなくなってしまったのだろうか?

逸らしさえすれば、しばらく後に傷つけあうこともなく、お互いに笑って別れられたのにも関わらず。


ただお互いに、その恋の結末を私たちが知っていたら。

あまりにも遠く離れたまま、傷つかずに笑いあっていられたと、きっとお互いに分かっていたはずなのに。

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― 新着の感想 ―
[一言] 恋の結末を知っていたら……。 それでも一時の激情に突き動かされるのが恋かもしれませんよ。 な~んて。 踏み出さなかったら、今度はどうしてあの時勇気を出さなかったのか……とか、悶々と悩むこ…
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