#0002 出会い
引っ張られた先には、とてつもなく可愛い女の子が立っていた。
「何自殺しようとしてんのよ。なんで自殺しようとしたのか話してくれる?もしかしたら力になれるかもしれないから。あ、そうだ。まだ自己紹介してなかったっけ。私の名前は白下 雪華。今日卒業式を終えた私立女子学園の高三よ。ちなみに、知ってるかどうかは分からないけど、白下財閥の一人娘よ。貴方は?」
それに俺はこう答える
「俺の名前は小柳 陶治。親に捨てられて家も服も金も全部失った高三だ。あと、同じく今日卒業式終わった。あと、君小学生くらいにしか見えなかったけど高三なんだ。」
「何それひどくない?確かに身長は145cmしかないけどさ。それで、気を取り直して聞くけど、親の行き先はわからないの?親戚は?誰とも繋がらないの?」
「親に電話かける前にスマホが解約されてたから無理だった。」
「そうなの。うーん。それじゃあ私についてきてくれるかしら?私は高校卒業したからって無理やりお見合いされそうになったから逃げてきたの。それで、彼氏さえいればお見合いしなくて済むから、偽装彼氏演じてくれない?もしかしたらお父さんに無理矢理跡取りにさせられるかもしれないけど。お願いできないかしら。ここで出会ったのもなんかの縁だしね。」
「わかった。でも、どこでやるんだ?」
「私の家。」
「へ」
「だから私の家。わかったんなら今すぐいくよ。」
「ちょっと待ってよ。こっから君の家までどうやっていくんだ?第一、金持ってないから電車とか乗れないぞ。」
「ご心配なく。私が払いますから。」
そう言って取り出したのは金持ちの象徴とも言えるであろうブラックカードだった。
「それじゃあ行きましょうか。」
そう言われて配車アプリで呼ばれたタクシーに乗り込み彼女の家へ向かう。すると、首都高に、降りたところは世田谷のでっかい家の前だった。
「これ家?城じゃないよね?」
「ええ。500坪の家です。ここに私は住んでいます。」
やべぇよ。こんなにでかい家のお嬢様の偽装彼氏が俺に務まるのか?
「ほら、早く行きますよ」
そう言われ、でっかい壁に向かってスタスタ歩いて行ったと思ったらいきなりゴゴゴゴとでかい音を上げて門が開いた。すると、執事らしき人が
「おかえりなさいませお嬢様。早速ですが、お父様がお呼びです。早めにZX-3の部屋まで行ってください。」
「わかったわ。それじゃあいくわよ、陶治。」
そう言われて腕を引っ張られながら家の中に連れて行かれたのだった。
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カメから通勤時間帯に人身事故で止まった後運転再開したものの誰かが怒鳴り散らす位のスピードになります