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いち

目が覚めるとそこは暗闇だった。さっきまでの記憶が曖昧だ。暗闇に目がなれてきた。ここは倉庫か?ドアが見える。開けてみるとそこには先が見えないほどの廊下が続いていた。明らかに僕の知らない場所だ。誰かに誘拐された?そうでなくても良い状況ではないだろう。倉庫に何か使えるものがないか調べてみよう…


倉庫にあったものは短いロープだけだった。廊下はどこまで続いているのだろう、廊下は薄暗くて金属の板が壁に張られていた。窓の一つもないが、天上には換気口があった。しかしとても通れそうにはない大きさだ。

「十字路か…右だな。」

廊下を進むと十字路があった、右を選んだのはただの勘だ。壁には扉があるが、ほとんどが鍵がかかっているか、錆び付いて空かなかった。しかし扉がひとつだけ破壊されていた。何だろうか、とても明るいのだが入るのが不安になる空気が漂っている。…物音を立ててみよう。


ガコン!


いつでも逃げられ…もう来た!僕は全速力で走った。僕の後を追いかけて来たのは人間ではない怪物だった。顔は四角い箱のような物で隠され、肌は血色を失い、左手が鉤状の刃物になっていた。走る姿もぎこちなくて予測の出来ない動きをしていた。しかしスピードはそこまででもなかった。縦横無尽に走ればすぐに怪物の気配は遠くへ行った。扉の開いてる部屋に入り、息をひそめた。

「今のでだいたいわかった…ここは僕のいた世界じゃない。」

「…人間?人間ですよね!?メギドさん!私たち以外にも人間がいましたよ!」

「…お前はいつからここに?バケモンは何体見た?」

僕以外にも人間が?それにこの人たちも知らない間にここに?怪物の存在も知っていのか…

「あ、僕は天廻凍架。ここに来たのはついさっきで…怪物も一体しか見てないんだ。」

「私は博理紀子です。私はここに来ておそらく3日。怪物は1体しか確認していません。」

は、薄力粉?変な名前だけど中身はまともそうな人だ。

「私はメギドだ。ここにはもう2週間はいるかな。バケモンは3体見た。」

「メギド?え?それは本名なの?」

「本名はずっと前に忘れたよ。この名は自分で名乗ってるだけだ。そういうお前も女のくせに一人称がおかしいぞ?」

確かに僕は女だが…メギドと名乗るよりマシだとは思う。

「ここは何なの?それにあの怪物たちも…」

「それは私たちにもわからないんですよね、でもわかったこともありますよ。一つ、怪物は傷つけても殺してもすぐに復活する。二つ、ここの地形は不定期に変わる。」

「地形が変わる?どういうこと?」

「そのままの意味だ。さっきまであった廊下がなかったり、新しく部屋が出来てたりな。変わる瞬間は一度も見たことはない。」

ならしっかりと部屋は探索しておくべきか…そうだ、僕の見た怪物はこの人たちも見たのかな?

「ねぇ、君たちが見た怪物ってどんなの?箱みたいなの被ってた?」

「ハコ?いいえ、私が見たのは首が無くて斧をもった怪物です。骨格が明らかに人間じゃなかったですね。」

「私は今いってた2体とデカイゾンビみたいなヤツ、それと人間と蛙が混ざったような見た目のヤツだ。」

そんなに怪物がいるなんて…それよりまずは出口をさがさないと…それに食料問題もあるね。

「ねぇ、ここの地形って変わるんでしょ?出口も変わるってこと?」

「出口か、私は出口なんて見たことはないな。出口なんて無いのかもしれん。」

「それに食料はどうするの?」

「ここでは腹は減らない、喉も渇かない。生きるための最低限のことは保証されているみたいだ、排泄もしなくていいしな。」

出口を探さないと…でも2週間探しても見つからない上に怪物も沢山いる…武器になりそうな物が必要になるかな。

「とにかく私たちと一緒に行動しましょうよ。人は多いほど良いですから。」

「うん、よろしくね。」

これで3人になった。僕は廊下へと出た。すると話にあったようにさっきとは地形が違った。真っ直ぐだった廊下が複雑になっている。

「この階段をおりるぞ。」

メギドはここでの指示役のようなものだ。紀子も僕も一番長くここにいるメギドに従った。階段を降りると扉の一つもない廊下だった、曲がり角が多く、先は見えなかった。しばらく進むとT字の分かれ道があった。左はまた廊下、右は…

「左へ行って!速く!」

左には怪物がいた。紀子の話していた首なし斧男だった。スピードは僕らより少し遅いくらい…だがこちらは三人、互いのことを気にしているためいつかは必ず捕まってしまうだろう。道も曲がり角があるだけで、隠れる扉も分かれ道も無かった。

「うわぁ!あんたら人かい?あんたら、こっちはダメだ!モンスターが追いかけて来てる!」

反対方向から中年男性が現れ、僕らの逃げてきた道を走って行った。

「ダメだ!そっちにも怪…」

「うわあぁぁぁ!!」

僕らの逃げてきた道から怪物が追ってきた。斧には先ほどの男性の血と臓器のような物が絡み付いていた。追い付かれて焦っているうちに反対からも怪物が現れた大きな鉈を持ち、体が赤黒い鱗で覆われていた。僕らは包囲されてしまった…


読んでくれたんですかっ!?感謝感激雨あられですぅ…ほら、ホラーだよ。謎解き要素もあるかもね?そんなに怖くはなかったでしょ?登場人物紹介とかあった方がいいですかね?おっと、もう時間だ。じゃあまた来週!(また来週とは言っていない)

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