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天下夢争  作者: ヌマッチ
4/4

第四話 「歪みシリーズはここ     までっつーことで」

プロローグ的な部分も終わりこれからが本編です。出来る限りスピーディーに進めるよう努力して1人でも多くの方にこの小説の良さを分かっていただきたいです。

「あなたの祖父、赤謝 一馬(かずま)を亡き者にしたのはアシッドだ。」

…………………

「やっぱりそうでしたか、前からおかしいと思ってたんです。」

「おい、なんでそんなあっさり」

「仇を…仇を射たせて下さい!どうしたら仇を討てるのですか!」

「おい赤謝、なに信じ込んでんだよ!こんなの嘘だって誰にだって分かるだろうが!!」

「あれだけのものを間近に見てなぜ嘘だと思えるのだ?分からんな。」

「んなの決ってるだろうが!どーせ金のかかるマジックで俺達を騙してたんだろ!!んなつまらねー話聞いてられっかよ!」

「どこへ行く」

「帰るに決ってるだろうが!バッカじゃねーの?」

「ちょっと軽ぇ」

バタンッ!!!

「追っていいぞ。」

「え?」

「どうもここまで理解されないとは思ってなかった、話の続きはまた後日にしよう。話は三人揃わないと意味がないからどうしても話を続けたいのなら多籍を連れ戻してからだ赤謝さん。」

「……分かりました。」

「失礼だが俺は一応忙しい身だからそうと決ったら早速帰ってくれないか?」


バタン

うるさかった部屋も静かになる。

「さて、そろそろかな、」

昔の刑事ものの様に部屋(窓)から外を覗く。

「えーとなになに、『なにあいつ、わけ分からない事ばっか言ってホント腹立つ!なーにが『あなたの祖父を殺したのはアシッドだ。』よ、口から出任せもいいトコよ。あんな奴の言うことなんて信じちゃだめよ崗ちゃん。』か、」

一応口を読んでみたが思った通りかなりの嫌われようだった。

だがそれにしても赤謝さんはなんつーかよく俺の言うことなんて信じるな、別に嘘を吐いたわけじゃないが普通なら嘘だと思うのが一般的だ。

それが彼女の場合首を縦に振ってはいるものの、心と顔は『信じたい!復讐したい!』と語っている。

ん、この気は……

「シャドーか、」

「連絡するものがいくつかある、どうする?」

「まずは結界を解いたか?」

「ああ、ついさっき小さな集団が先に出てった坊主に近づいてるとの報告があった。」

「他にはあるか?」

「集会の集合命令が下った。」

「『奴』は来るのか?」

「俺が『アイツ』の来る集会に誘ったことがあれ以来にあるか…?」

「フ…そうだったな、時間は?」

「二時間後ぐらいに来てくれ、と言われた。」

「了解、んじゃ俺は向こうをやっとくからお前は別の場所で狩っててくれ。」

「分かった。ヘマふむなよ…。」

「俺を誰だと思ってる!馬鹿も休み休み言うんだな。」

「馬鹿で悪かったな。」




「なんなんだよマジ分かんねー」あれが夢じゃないってゆうのかよ、どうかしちまってる。

そんなの信じられないに決ってるだろう!あんな怪物がいつもウロウロしてんのか、どう考えてもおかしいだろが!

バカみてえ、なに信じようとしちまってるんだ俺!信じちまったらホントに麻衣は…麻衣は……

「ヒャヒャヒャ美味そうな奴見つけたぜ親びん!!」

「!」

う、嘘だそんな事あるはずない!これは夢だ、悪い夢だ!そ、そうだそんな事があるはずない。

速く目覚めてくれ、速く速く速く速く速く

「おお、美味そうだな、サッソクいただくかギャハハハハハ」

速く速く速く速く速く速く速く速く速く速く速く速く速く速く速く『なにボケッと突っ立てるんだ、とっとと避わせ!』

「え?」

『「え?」じゃねえよ、速く避わせって言ってんだ!』

そう『なにか』言われて恐る恐る後ろを振り返ったら目の前には像の顔をした魚からトカゲの前足と馬の後ろ足をした怪物と4つの人の影の様なものが襲いかかって来ていた。

「うわぁ」

ギリギリのところでなんとか避した。

「ほ、本当に夢じゃないのか」

『まだそんなこと言ってんのか、現実に決ってるだろ!じゃなきゃあんな怪物見えるはずないだろ』俺がいた場所は怪物達が衝突した衝撃でへこんでいる。

『あいつら突っ込んだ勢いで身動きが出来てない、今だ!俺を掴め!!』

今さらになるけど声の主の方へ振り向く、

その声の主は光の玉だった。

「お前はいったいなんなんだ?」『今はそんな事どおでもいいだろ、速くしないとあいつらが来るぞ!』

怪物達の方へ目を向ける、でっかくておっかない怪物はまだ腕がめり込んでて動けないけど、人の影みたいな怪人はもう動けそうだ。『速くしろ!今ならまだ間に合う』

影の怪人が手を剣だのチェーンソーだのおっかない物にしてこっちに襲いかかって来る

「えぇーいこうなったらやけだ!」

勢いよく光の玉を握る


もふっ


…なにも起こらない

「おい、なんだよ!なにも起きないぞ!」

『………』

握っている光の玉はなにも喋らない。

そうしている内にも影の怪人は刻一刻と近づいて来る。

「おい、答えろよ!どうしたんだってんだ!」

もうここまでなのか?もし田沼の言ってることが本当だったら誰も俺が死んだことを知らずに俺はいなかったことになっちまうのかよ。

嫌だ、そんなの嫌だ。

まだおじさんおばさんに恩返し出来てねえし、まだ母さんの墓参りにまともに行けてねえし、まだ麻衣を探し出せてねえし、まだ北条にも………

「ちくしょぉぉぉーーー」

「ケケケケ、死ねぇぇ」

カキィーン


一瞬、時が止まったような気がした。

俺は生きていて握ってた光の玉は槍に変わっている。気付かない内に俺はその槍で怪人の剣を防いでいた。

『存在適調完了。』

「なんだこいつ、なにをした?」

「おい、あいつ武器出したぞ。」

「本当だ、どっから出したんだろ?」

「なんかさっきより美味そうになってない?」

「!あいつまさか」

(多籍、まずはこいつを弾き反してみろ)

槍になった玉の声が頭の中に話かける。

俺は無言でやってみる

「うぎゃあぁぁ〜〜」

ばったーん

「す、凄い!本当にこれが俺の力なのか!凄げぇ」

「おい大丈夫か?」

「かなりふっ飛んだな〜」

「てかヤバくない?」

『驚くのも無理ないがあいつらをよく見てみろ、きっともっと驚くぞ。』

「本当だ、どこでどうやって突けば良いか手に取るように分かる。」

「ちくしょー弟分の仇、とらせてもらうぞー」

「えぇーいかっこいい武器持ちやがって、許さんぞー」

「親びんが出るまでもねぇ、お前の相手は俺達で充分だー」

「おいコラ、俺を死んだままにしていくなー覚悟しろー」

いつでも本気でダッシュ出来るように姿勢を低くする。


今だ!!

「ウギャァ」

「ゲフォ」

「ブハゥア」

「ピィアェ」

急所を突かれた怪人達は煙の様に消えた。

確かに突いた感覚はあるのだが、なんか砂のような物を突いた感覚しかなく、とても実感がない。

そもそも俺は何に対して実感を持とうと思ってるんだ?

『気を付けろ、まだ一番強い奴が残ってるぞ。』

俺が怪人と戦ってる間なにも手出しせずただ見ていただけの怪物、人の影のような怪人はあんまり強くなかったからあっさり勝てたもののあの怪物はそうもいかない、その理由に……

「………ッチ」

まったく隙がない。

ズリ…

向こうが隙を作ることなく距離を詰める

スッ…

こちらも隙を作らないように槍が届く距離まで近づく、すると


ヒュッ

「!」

ガッ

怪物の鼻が伸びて向こうの先制攻撃、うしろに下がって避わした所を続けて鱗攻撃

カキン、キン、キンキン、キン

「そこだ!」

「おっとぉ」

隙を見て槍の届く範囲に突っ込み一突き、そのまま肉弾戦へ

「オラァ」

「よっはぁっ」

「とっフン!」

「くっ、たぁ」

「ぐヌゥ」

「まだまだぁ」

「甘い!!」

「ヤベッ、しまっ…」

「グフフフ……」

隙を突かれ足で押し潰されそうになったところを槍で防ぐ

「オラオラ、とっとと潰れちまえよ。オラオラ」「くっ……」

このままじゃ押し潰されるか槍が折れるかのどちらかだ、どうすれば……

『1つこの状況から逆転できる方法がある。』

「それはいったい」

『これはとても危険な賭けだ、成功する確率は低いし失敗したら確実に死ぬ。』

「こんな状況だ、手段なんて選んでらんねえよ。」

『分かった、指示どうりに動いてくれ。』

「分かった」

『足に意識を集中させるんだ、力じゃなく意識、心をだ。今のお前なら出来るはずだ。』

流石に体を支えつつ足のことを考えるのは楽ではなかったがなんとか出来た。

『今度は足にあるそれを腕と俺に回すんだ、そして……』

「弾く!!」

「グォォこ、こいついつの間に」『次はその足で蹴り飛ばせ!!』

「うおぉぉーー」

「グォォオオ」

『そして…』

「『叩っ斬る』」

「グォォォガァァァギャァァァ」ドサッ

バタッ

(よし、賭けは成功だ、あいつは極度のダメージで動けない、チャンスは今だ!)

「うぅぅ」

『どうしたんだ?』

「駄目だ、力の使いすぎで体が動かない。」

「グゥ……例え…どんなに…弱くと…も、平界者……だけは……どんな手を使ってでもぉ」

『くっまだあれだけの力が残ってるのか』

(万事休すだ、どうすれば……)

「しぃねぇぇーーーー」

「北条………」

「解限」

バシンッ




一瞬自分の目を疑った、俺と怪物の間に一瞬で潜り込み一瞬で怪物の攻撃を弾き一瞬で怪物の膝をつかせた人物、そいつは………

「お前、何者だ!」

「『何者だ!』か、いいだろう、多籍に自己紹介するついでだ、貴様にも教えてやる。

我が名はクラウド、 S4C部隊長クラウド・ゼロ・プリュニュート通称、雲だ!        」田沼だった。

「お前が噂の蜘蛛だと……」

「ッだーかーらー何度俺に言わせる!俺は雲だ!足が8本ある方の蜘蛛じゃない!俺はお空を見たらたまにいる雲だ!」

「別にそんなこだわる所じゃなくね?」

「疲れてる割にはツッコミ出来るんだな。つーか何言ってんだ、ここでこだわらなくてどこでこだわらなくちゃいけないんだ?ここでしかこだわれないだろうが。」

(こいつが今の……)

「ええい、面倒なことになったが二人まとめて死ねぇぇぇ」

「あー、とりあえずは消えろ、」

また一瞬だ、あの怪物のいた場所には何一つ残ってない。

『貴方は………』

「言うな、色々とややこしくなる。まあなんだ、聞きたい事だらけだが詳しい事は明日、TPOも踏まえてな。」

「1つだけ聞かせてくれ、お前は一体なんなんだ?」

「……人の話ぐらい聞いておけよ。そろそろ赤謝さん達が到着する頃だ、俺はこの後用事があるからここまでだ、じゃあな、また明日。」

そう言って指をパチンと鳴らすといつからあったか分からない違和感がなくなった。




その後俺のあとを追って来た北条達と合流した。

北条が色々と話かけてきたが話を聞ける気分にはなれなかった。


「それじゃーねー」

北条と別れる。赤謝と二人きり、いつもも会話がないが今日は今までに比べようがないほど会話がなかった。

(それもそうか)

自分の祖父が殺されたんだ、ショックを受けるのも当然だ、俺達の前では必死に笑顔を作ってるけど、無茶をしてるのは隠しきれてない。

そう考えてる内に別れ道についた。

「……それじゃあね。」

「あ、ああじゃあな」

俺も頭の中を整理しなきゃな。



「よっつ」

集合時間ギリギリまでゲームをやり込んだ後、猛ダッシュでいつもの会議場につく。

「うっし、17時5秒前っ」

コンコンとドアを叩くのに2秒、ドアを開けるのに3秒使いジャスト5時

「失礼しまーす」

「お、来た来た」

「17時ちょうどだな、よろしい。」

いつものメンツ、いつもの雰囲気

「大会議場へ移りますか?」

そしてこれから話す浮いた話

「…了解した。」

忙しくなりそうだ。


「例の新人についての話です。」『………』

「今日3人の内の1人の覚醒に成功しました。属性が風と思われる男です。その者の武器がインテリジェンスアイテム、しかも素がS3級と思われる槍でした。」

「とんだ掘り出し物になったな。」

「ええ、しかし問題はこちらではありません。その者は初めての戦闘にも関わらずメガクラスと同等に戦っていました、ノンクラスに限っては一撃で仕留めています。」

「……まてよ、お前の調査判断資料ではそいつの素質は…」

「はい、最下位と判断しました。それは今でも変わりません。」

……………

「やったじゃない!!」

少しKYな発言

「これで少しすれば仕事も減るわ、これでデートしまくりよアナタ」

「こらこら、私も嬉しいが少し静かにしなさい。」

「彼らは今どうなっている?」

「今は風分身を6人がかりで警備に当たらせています。」

「良い気分だ、俺達に何か出来る事はあるか?」

「例の計画の調査を強化して下さい、もしその計画が実際にあったとしてそれが第2、第3と進んだら大変です。」

「了解した、他に話がある者は?」

…………

「ではこれにて会議を終了とする。」




スタッ

「ふぅ」

結構夜まで仕事をしたから家が懐かしく感じる。

ガチャ

とっとと風呂に入り色々と済ませてベッドに横になる

ゴロン…

「フッ……暫くは忙しくなりそうだな、ナハハ」

どうも作者のヌマッチです。このたびは投稿が遅れた分長めに作りました。自分は良い出来だと思っているのですが皆様はどうでしたか?そう思う方もそう思わない方もこれからどんどん面白くなるよう努力しますので今後もよろしくお願いします。

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