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とりあえず笑ってみよう

俺は考えた。

どうしたら白雪姫に会えるのか。

まず、ここがどこだかもわからない。

唯一、見える建物といえば

森の茂みの間から遠くの方に見える

立派なお城くらいだ。

もしかして、あれが俺のお城だったりして。

そう思うと少しニヤけてしまう。



・・・って今はそんなこと考えてる場合じゃない!

どうしたら白雪姫に会えるかだ!!

よしまず白雪姫の物語を思い出そう!



物語では確か・・・

白雪姫が毒リンゴを食べて倒れているところに

王子がたまたま通りかかって

キスして助けて

そのまま白雪姫を自分のお城へ連れていく

的な感じだったよな・・・。


たまたま・・・・偶然に・・・


・・・・・・・・・っていうか

そんな運よく白雪姫のピンチなタイミングに

現れることができるのか?!

いつ毒リンゴ食べるかも分からないのに?

モテる男は、女の子のピンチを勘で感じろってか?!

難しすぎる・・・・。

しかも、いきなりキスとか無理だろ!!

そりゃ、イケメンっだったら女子も喜ぶんだろうけど

並みスペックの俺がキスなんてしたら

白雪姫が目を覚ました瞬間に

ビンタされかねない気がする・・・。

それ以前に、小人達にキスの邪魔とかされそう・・・。

あぁぁ・・ダメだ!!どんどんマイナス思考・・・・。



よし!こうなったら!!



「あはははははははははは!!」

とりあえず笑おう。

昔から親父に困った時はとりあえず笑えと

教えられてきた。

この状況、笑って何とかなるとか思えないけど・・・

笑おう!!



「うはははははははははは!!」

暫く笑っていると

どこからか俺の笑い声に合わせたように

「きゃははははははははは!!」

と少し高めの可愛らしい笑い声が聞こえてきた。

・・・・・この可愛い声は女の子?

俺は確かめるようにもう一度

「あはは!」と短く笑ってみた。

すると「きゃはは!」と

さっきと同じ可愛らしい声で短く返ってきた。



・・・・・これは・・・・

もしかするともしかして白雪姫か?!

早速会えるのか?!

向こうから俺に寄ってきてくれたのか?!

笑い声を合わせてくれたって事は

もしかして脈ありか?!

楽勝ゲームクリア?!

ファーストキス目前?!

親父に感謝!!イェーイ!!!

俺は胸の高鳴りを抑えきれず

声のする方へと猛ダッシュした。



しかしその数分後・・・・・

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!」

俺の悲鳴が森中に響き渡ることとなる。



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