表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2本の尾  作者: ジャニス・ミカ・ビートフェルト
第一部 ”みけ”
1/100

頭は悪いわよ私ってば!

1000文字程度で好きに描いていければいいと思います。

 " 私16歳!元気いっぱい頭は残念な底辺私立高校2年生!

お友達になりませんか? ”


って、SNSに書き込むのが日課の女子高生の私。


ま、頭は確かに残念だよ、自分で自覚できるほど酷いわ。


底辺私立って言ったて高校生だから、少しぐらいは学力あるんじゃあって思ったあんた!

うちの学校の入学試験はさ、

自分の名前を間違いなくちゃんと書けるかで合否判定みたいなもんよ。

お母さんが

”は~あそこか…あそこにしか入れんのかこの馬鹿娘…”って言ったぐらいの高校だ。

受験勉強は…先生が小学校の低学年の教科書を擦り切れるまで読みなさい!だもん…

だから本格的に本当に情けないほど頭は残念なのよね…

因みに試験の問題自体、

当てずっぽで記号描いたり番号書いたりして埋めたんだけど

表記問題は降参で適当に何か書いたって覚えてる程度!

それでも合格したからすごい学校でしょ。


 それとさ、SNSをするのも友達がいないから気をまぎらわす為だから。

底辺校で特殊な子しかいないし、

私がいた中学でここに入った残念な女の子は私ぐらいしかいないから。


ま、見てくれと顔は可愛いから写真アップでいいね!が数百単位着くから

メッセージも多いし、

気にった人とはそこでやり取りするって感じ?基本、男の人が多い。

ただ、アドレスなんかは絶対に教えないけどね。

 まあ顔がいいのは、”頭はしょうがないですわよ…これで精いっぱいですの ”って

お尻のでかいお乳のでかい背のでかいジャニスってひと

悪い頭の代わりに付けてくれた(おまけ)みたいなもんだけど。


 今日も今日とて、高校から帰るなりバック放り出してパソコンに向かってる。

スマホは操作分からないからガラケーだし、

パソコンは上のお兄ちゃんが定期的にメンテしてくれるし、

分からなければ下のお兄ちゃんに聞けば教えてくれるから安心、安心。

変な画面になったり、

怖いメールが来てもスマホじゃあ一人でもパソコンなら

”やだ~お兄ちゃん助けて!”で済むからね。

だから、おうち以外ではパソコンかまわないし、外でも出来ないって言ってるんだ。


 電源入れて、パス入れて、じっと我慢で5分間。

画面の下に住んでいる”燃える狐さん”をクリックして、

最初に出るようにしてくれたツイッターでちょんちょんとログインして…簡単。

通知を見て適当に返事を打ってメッセージのやり取り…

ラインの方が簡単っていうけどスマホ覚えるのも嫌だし

大体、友達がいないからこれでいいの!


 で、一通り遊んだら大体5時ぐらいになる。

 

私は上のお兄ちゃんとの約束守って5時で終わらせる。

さあ、

今日も頑張ってお父さんとお兄ちゃんたちのご飯作りましょうかねぇ


 お料理は大好き!服を着替えて買い物かご下げて

私はいつもの様に「 行ってくるね! 」ってお仏壇のお母さんに声かけて

そして、いつもの様に

この時間に必ず帰って来る下のお兄ちゃんに夕飯の要望聞いて

「 ま~た、子どもみたいなの? 」

っていつもの様に笑いながらダメダメと手を振って、


お日様が赤く私を照らしている中、いつもの商店街へとスキップしながら出て行った。


何にするかな?何にするかな?って言いながら


だって、お腹空いて残飯漁っていたあの頃と違ってさ、好きなもの作れるもん。

それだけは

人間になってうれしい事の一番だもの。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ