第28話 巫女の夜
どうも神薔薇です。
今回も待たせてしまってすいません。
遅れた理由はまあ後書きで。
とりあえず本編をどうぞ!!
祐凛side
月が綺麗に空に映り庭を照らす。
風も吹き、涼しくて気持ちいい。
今日は本当にいい夜と言えるでしょう。
それなのに、何故でしょうか?
こんなにも心が落ち着かないのは。
「…………神音空兎さん。」
今日学校で会った彼の事が頭から離れません。
階段から落ちそうになった、私を助けてくれた人。
「はあ……」
私の口から何度目か分からないため息が漏れる。
助けられたとき、私は視てしまったのです。
ありとあらゆる種類の時計が存在する空間。
その数多有る時計は針がどれも違う方向を向いていました。
そして、針の進む速度も違っていたのです。
その中には停まっている物や時間が飛んだかの様に針が進む物も有りました。
それは、まるで時間を操っている様に感じられます。
私はこんなモノを視ることが良くあるのです。
周りはこれを霊視と呼んでおりました。
この力は私が生まれ持った力。
自分の意思で発動させることは出来ず、いつも突然発動します。
そして、私に何かを見せる。
それは未来や、人の特別な力だったりします。
未来はいつも、その描写を断片的に見えます。
そして特別な力は、漠然と何かを感じ取る事が出来ます。
今まで、色んな物を見てきました。
ですがあんな物初めてでした。
今まで見てきた物が可愛く見えました。
それくらい、強大な力に感じました。
ですが、それにも頷けます。
なんせ時間を操るなんて、人間の出来る事ではありません。
それは、神の力の域でしょう。
本当に彼はそんな力を持っているのでしょうか。
もし、もし本当にそんな力を持つなら彼はこれから、苦難の人生を送るでしょう。
強すぎる力は戦いを呼ぶでしょう。
そうなれば色々な人が巻き込まれるかもしれない。
その事を彼は理解しているのでしょうか。
それが気になって仕方がありません。
他の事に集中できず、この事ばかり考えてしまいます。
家族にも心配を掛けてしまいました。
これ以上心配を掛けたくありません。
解決するには本人に訊くしかないでしょう。
ですが、もし私の勘違いなら。
そう考えると怖いです。
彼が良い人だというのは会って少ししか経ってないですが分かってます。
ですが、もし違ったら彼は私をどう思うでしょう。
いや、もしそんな力を持っていたとしても彼は私を警戒してしまうかもしれません。
「はあ。
どうしましょうか」
私は携帯の電話帳の中から神音さんの物を見てまたため息が漏れる。
「私はどうすればいいのでしょうか」
彼は階段から落ちそうになった私を助けてくれました。
それだけじゃなくその後も荷物を目的の場所まで運んでくれました。
この事から彼が優しい人なのは分かります。
それに彼に助けられたときすごく安心しました。
「…………大丈夫。
神音さんは信用しても」
私は自分に言い聞かせ携帯を操作しました。
すごく緊張します。
手を震えさせながら通話のボタンを押しました。
繋がるまでの時間がすごく長く感じます。
〈水百合さん?
どうしたんだ?〉
やっと繋がりました。
「や、夜分遅くに申し訳ありません」
〈いや。
まだ、寝てないからいいけど〉
私はそれを聴いて安心して胸を撫で下ろした。
「は、はい。
す、少しお願いがありまして」
私は次の言葉を恐る恐る口にする。
「あ、明日もしよろしければ、水守神社に来て頂けませんか?」
どうでした?
空兎「おい。
どういうことだ」
わ!?
そ、空兎どうした!?
凄く怖い!?
空兎「なんで主人公あまり出てきてないんだ。
電話越しにしかでてないだろ」
すいません。
次回からまた空兎視点だから。
空兎「そうか。
だが、他のやつも気にしてたぞ」
気を付けます。
空兎「それで、今回はなんで遅れたんだ?」
また新キャラ思いついて。
空兎「またか。
水百合さんが出たとこなのに」
はい。
近いうちに出しますよ。
空兎「はあ、仕方ない。
次からはあまり遅れるなよ」
……はい。
…………善処します。
まあとりあえず今回はこの辺で
また次回!!
空兎、神薔薇「さよなら~」




