3、ゴハンじゃ無いカリカリカリカリ……
カリカリカリカリカリ………
ドアの向こうに聞こえる様に僕は合図を送る
こうすると来たのが僕ってことが通じて、寝てても跳び起きて広輔はドアを開ける……いつもなら
今はこころの準備が要るかもしれない
見ぬフリするのも武士の情けというもの、
少し待ってみてからもう一回合図を……
カチャ__上の丸いのが回って少しだけ開いた
「なんだよっ。ドラは食べてこいよ。オレに気を遣わないでもいいんだぞっ」
そのつっけんどんないい様はナニ?
美味しそうなニオイを後目に、
話しを聞きに来た者対して失礼じゃないか
そういう所がお子ちゃま対応なんだよな
僕は何にも意に介せずの猫で無理矢理ドアの隙間に頭を突っ込む
お邪魔しマース!
「あっコラ入って来るな。困った奴だな」
バ〜カ、強がったってそんな鼻声、
泣いてたのモロわかりなんだょ
僕に通用しないって
アソコに見えてるのが証拠品さ
ベットに跳びのって、枕のしたからハミ出してるタオルをほじり出して、これ見よがしにクンクンしてやった
「ハアー。ドラには隠せないな」
当たり前のこと気にすんなって
「そうさ泣いてたさ。だって父さんってあんまりだろう?オレはまだ認めたって言って無いのにさっ!
母さん以外の女の人に台所を使わせるなんて、絶対に駄目だ!母さんが泣いてしまう、忘れたと思わせてしまう。
女子には優しくしろって、いつも人には言っといてだよ。母さんは死んだ人だから優しくしなくても良いってのか?」
聞いてるこっちが、どこで息つぎしていいものか目が回る
それくらい、広輔が吐露しまくってる
いろんなモヤモヤで一杯いっぱいになってて、ものすごーくガマンしてたのが分かった
コチラは3話目でした。