じゃあ俺もスノボにする
「えっ、亮介もスノボにすると? あれ転んでなんぼみたいなところあるけど」
優があきれ顔で答える。彼女と俺は早くも終わりゆく大学1年に焦りを感じ、思い出を作ろうと半ば無理やりクラスメイトを誘って4人で県外のスキー場までやってきた。
「大丈夫。すぐ上手くなるけんカメラ頼むわ」
彼女はとなりに立つ竜成に向けてぼそりとつぶやく。
「転んでる写真ばかりになりそうやね」
「せめて派手にやってくれるとこっちとしては撮りがいあるけどな」
「……ぜんぶ聞こえとるわ。お前らはさっさとスキー講座でも受けてこい」
俺がうなるような低い声で返すと、2人は笑いながら講座の受付に向かって歩いていった。
「じゃあ私たちはこっちでスノボしよっか!」
たったそれだけの言葉にドキリとする。俺がわざわざ慣れないスノボを選んだのは彼女もそれにすると知ったからだ。
急に決まった企画ではあるが、せっかくならと俺はこの機会を利用して彼女に告白するつもりだった。
「かっこいいと思って滑れんのにこっちにしちゃった。私のこと置いてかんでね」
そう言って笑う彼女に見とれた俺は段差に足を取られて早速、派手に転んでしまった。
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