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プリンセス・ブレイド  作者: 貴乃まさ吉
8/12

8:『ケンカはよそでやってくれ!』

誤字・脱字ありましたら報告頂けるとありがたいです。


三人はゆりと出会った町パルドを拠点にして情報集めを続けていました。

すると、北の砂漠地帯にダルマンと言う国があることを教えて貰い、新たな情報を求めてダルマンに向かうことにしました。

ですが、三人に増えたことで出費が増えてしまったので、依頼を受けてお金を稼ぐことにしました。


酒場には掲示板がありそこから依頼を受けるようになっています。

食料とお金の両方が手に入る依頼を探し受けることにしました。


場所:パルド平原【餅豚の討伐 3匹以上 報酬:歩合制】


数が多ければ多いほど報酬が上がる依頼を見つけ、三人はさっそくパルド平原へ向かうことにしました。

町の入り口に向かうと負傷した冒険者が目につきました。

冒険者の一人が三人にこう言いました。


「君たち外に出るのか?今はやめたほうがいい!」

「どうしてですか?」と、ゆりが聞きました。

「凶暴なコルドタイガーがパルド平原に現れた!普段はコルド山脈にいて、雪のないところには現れないはずなのに!」


さくらは魔物辞典ですぐに調べ始めました。すると、人と襲うことはない穏やかな魔物であると書かれていました。それを聞いたかんなは、注意すれば大丈夫だろうと言いました。あまり乗り気ではないゆりはこう言いました。


「危険だと判断したら戦わず、すぐに逃げましょう」


「わかってるって!」かんなはそう言い三人は平原に出ました。


割と町の近くに餅豚がいたのでさっそく捕まえ始めました。

まず、ゆりが氷の魔法で足を凍らし転倒させ、かんながすかさず頭にパンチを一撃与えて気絶させます。その間さくらは他の餅豚を探すか、逃げないように見張っています。三匹仕留め帰ろうとしていた時、冷たい風が三人に向かって強く吹きました。風の吹いた方角を見るとそこには、象のように大きな白い虎がこちらを見ていました。


「ヤバイ!コルドタイガーだ!」


初めて見ましたが気迫の凄さですぐに話に聞いた魔物だと分かりました。

三人が逃げようと走り出した時、また冷たい風が吹きました。すると、コルドタイガーは一緒にしてさくらの目の前に移動していました!

怯んでしまったさくらを鋭く大きな爪が襲いました!

もう駄目だと思い、目を瞑っていたさくらはゆっくりと目を開くと、目の前にさくらをかばったかんなの姿がありました。


「大丈夫か……」


かんなの背中から夥しい血が流れ、さくらに向かって倒れ込みました。かんなを抱えて逃げようとしていた時、町の方からたくさんの冒険者たちが助けに来てくれました。


「ここは任せて早く逃げろ!」


そう言われてゆりがかんなを担いで走っているとかんなの体に光が集まってきました。光に包まれたかんなの体は光と共に消えてしまいました。それを見たさくらはぺたんと座り込み、泣き崩れてしまいました。

「自分が怯まずに逃げていれば、かんなは死なずに済んだ」と、「大切な仲間が自分のせいで死んでしまった」と、落ち込んでしまいました。

すると、ゆりはとりあえず町に戻りましょうと提案し、力なく歩くさくらの手を引きながら町に戻りました。


町に着いてゆりはさくらの手を引いたまま、あるところに向かっていました。

さくらにはどこに向かっているのかなど、考える余裕はありませんでした。

二人は町の教会に着きました。扉を開け中に入り、ゆりはあたりを見回しました。

すると、奥のほうで手を振っている人を発見しました。ゆりはさくらにこう言いました。


「大丈夫ですよ」


そう言いながら指さした先には、ぼーっと手を振って座っているかんなの姿がありました。さくらは顔を上げ泣きながら走り、かんなに飛びつきました。


「ごめんなざいぃ~」


涙と鼻水で顔をくちゃくちゃにしながら、かんなにそう言いました。


「大丈夫だ。ちゃんと生きてるよ」


そう言いながらかんなは優しくさくらの頭を撫でました。

かんなはなんでここに居ると分かったのか、ゆりに聞きました。


「死んでしまうと近くの町の教会に戻ってしまうことは知っていました。ただ、さくらさんには説明するよりも、早く会わせてあげた方が良いかと思いまして」


「そうだな」と、泣き続けるさくらを見て、かんなも答えました。

「いい加減離れろ!」と、言わんばかりにさくらの体を自分から離しました。


「心配すんな!大丈夫だって!」


背中も見せましたがキズ一つないきれいな背中でした。ただ、あの大きな爪は死ぬほど痛かったとさくらに言いました。立ち上がったかんなが指を指しこう言いました。


「そんなことより、あれ見てくれよ!」


指された先には一つの肖像画がありました。そこには見たことのある天使のように可愛らしい少女の姿が描かれていました。それは、ノア肖像画でした。

三人はこの絵について神父様に話を聞くことにしました。


「この世界は女神ルーシ・女神シノ・女神ノアの女神三姉妹がお創りになられたのです。昔は一つの大陸だったのですが、ある時、仲の良かった女神様たちはケンカをなされてそのせいで亀裂が入り、大陸は三つに分断されてしまいました。私たちは『女神の怒り』と呼んでいます。これがきっかけで大陸同士の争いごとも増えてしまい、生活が大変辛くなってしまいました。昔のように仲良くして頂ければ、平穏な暮らしが送れるのですが、長い間このままなのです」


長い神父の話を聞いた三人は揃って思いました。


「「「(ケンカの仲裁のために呼ばれたのか!)」」」


何としょうもない理由で呼ばれていることを知ってやる気がガタ落ちしてしまいました。でも、この問題をどうにかすれば元の世界に帰れると言うことは分かりました。あとは、どうすれば解決できるのか、これがとても難問です。


三人は姉妹たちのしょうもないケンカを止めるため、北にあるダルマン王国に向かうのでした。


最後まで読んで頂きありがとうございます。

感想等頂けると嬉しいです。

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