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プリンセス・ブレイド  作者: 貴乃まさ吉
5/12

5:『ご利用は、計画的に。』

~翌朝~

「よーし、着いたぞ。」


かんなに連れられて村にやってきた。木でできた家や店が並ぶ小さな村。のんびりとした雰囲気で心地いい感じだ。


「さて、さっそく防具屋に向かうぞ。」


そういってサクサク進んでいくかんなの後ろについていった。


「いらっしゃい。」


店に入るとガタイのいいおじさんがお出迎えしてくれた。


「おっちゃんこいつの着れそうな装備あるか?」


かんなはさくらを指差しそういった。


「むーー。ちょっと待ってくれよ。」


そう言って奥の部屋に入っていった。

しばらくして出てきてこういった。


「ねえな~。」

「やっぱりか。」


かんなは頭を掻きながらこう言った。


「!」


やっぱりって何ですか?わたしの体に合う防具なんて無い事は元から知ってたってことですか!そう思い、へこんで少し涙が出た。


「おいおい泣くなってお嬢ちゃん。ちゃんと作ってやるからな。」


おじさんのやさしさが少し辛かった。あとお嬢ちゃんって言わないで。


「今あるもので組むから少し外ぶらついて来な。」

「わかったー。そんじゃまた来るわー。」


そういって店を出た。


「さて、次は武器屋だな。」

「いつまでへこんでんだよ。悪かったって。」

「ほら、次は武器だぞ。使いやすそうなの自分で選べよ。」


そういわれ、さくらは気持ちを切り替えて武器屋に向かった。


「いらっしゃーい!」


防具屋とは違って今度はお姉さんがお出迎えしてくれた。


「今日はどんな武器をお探しですか?」

「こいつが持てそうな剣ってあるかな。」


そういってまたさくらを指差した。


「!!!」


さくらはこの瞬間さっきと同じような思いをするのでは?と思い、自分への精神的ダメージを極力抑えるために、ひっそりと覚悟を決めた。


「ありますよーー。(笑顔)」


さっきとは違い、意外とあっさり見つかった。思いのほかあっさり見つかって、決めた覚悟をどうすればいいのか分からないまま剣を渡された。


「持った感じとかどうだ、少し振ってみろよ。」

「う、うん。」

(シュン!シュン!シュン!)

「振り易い。とってもしっくりくるよ。」


長さも丁度よく、重さも程よい。まるでさくらのためにあるのではないかと思う位だった。


「この剣・・大事にするよぉ~。」


さくらはうれしくて泣きながらそう言った。


「お、おう大事にしてくれよ。」

「お姉さん、この剣いくら?」

「800グランになります。」

「はいよ。」

「ありがとうございました~。またのお越しを~~。」


二人はお会計を済ませて店を出た。

あまり時間が掛からなかったので、消耗品の買い出しに回った。


「かんなちゃんこれ何?」

「ん?ああ、アイススネークだな。」

「これも食べるの?」

「おう。結構うまいんだぜ。食べるか?」

「おばちゃんアイススネーク二本ちょうだい。」


さくらの返事を待たずに、かんなは会計をした。

ほれっ。と、渡されたはいいけど完全にどう見ても白い蛇なんですけど。


「これどうやって食べるの?」

「こうやって、頭の部分を口にくわえて吸うんだよ。」

「え?」


そういってかんなは蛇の頭をくわえてチューチュー吸い始めた。


「・・・無理。」


何が無理かって頭から蛇を吸うなんて実際にやってたら完全にやばい人じゃないですか。絵面的にも怖い。アイススネークを持ったまま固まってしまった。


「いいから食えって。うまいんだって。」


そういい無理やり口の中に頭の部分を突っ込まれ、そのまま中身を口の中いっぱいに押し込まれた。

涙目でじたばたするさくらを見ながら言った。


「どうだ、うまいだろ。」

(ごくん)

「はぁはぁ」


俯いているさくらは、突然顔を上げこう一言。


「うまい!!!」


食べ方はどうあれ味はとてもおいしかった。例えて言うならば、パ〇コのとってもフルーティな味である。

二人は買い物を済ませてさっき頼んでおいた防具屋に向かった。

店に入るとおじさんが二人に気づきこういった。


「おう。来たか出来てるぞ。早速つけてみろ。」


そういわれてさくらは奥の更衣室的なところへ連れていかれた。

数分待っているとようやく出てきた。


「お~、いい感じじゃんか。」


動きやすさを考慮した部分的に鎧を付けたタイプの装備になっていた。

さくらは鏡の前で嬉しそうに装備を見ていた。


「おっちゃんこの防具いくら?」

「1500Gだな。」

「うわ!たっけぇな!」

「手間賃も入れといたからな。服は娘の古着だからまけといてやるよ。」

「おじさん、ありがと~~。」

「ありがとな~。」

二人お礼を言って防具屋を出た。この時にはもう日は沈みかけていた。


「かんなちゃん、ありがとね。いろいろ買ってもらって。」

「いいってこれから一緒に行動するんだし必要経費だって。」

「うん。明日から依頼頑張るよ!」


さくらはニコニコしながらそう言った。だが、返ってきた言葉は違った。


「いや、今から依頼受けるんだぞ。」

「へ?」


目を丸くして、聞き間違えかな?っと思った。


「もう暗くなるよ。宿に泊まって明日から頑張ろうよ。」

「さくらの防具買ったから宿代が足りないんだよ。」

「・・うそ・・。」

「さてっと、防具一式揃ったしサクッと宿代稼ぎに行くぞ。」


そういって村の掲示板に向かった。


依頼:【夜うさぎの討伐3匹】場所:ナモリ草原 


「おい!さくらそっちに行ったぞ!」

「えぇ!どこ?見えないよ~~~!」


二人はかれこれ1時間くらいこの調子だった。この時かんなはこう思っていた。


「(あの時、アイススネーク食べなければ宿泊まれたな~。)」


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