1/6
プロローグ
きっかけは些細な言葉だった。
今、巷で流行りを見せている異世界旅行。それに憧れていた少年レオーノヴィッチ、通称レオンの「異世界行こう!」という提案で、少年少女たちは異世界への扉をくぐる。
そして淡い光に包まれた彼らが目を覚ましたのは、期待していた楽しい異世界ではなく薄暗い森の中だった。空には夜の帳が落ちており、大量の雨水が彼らを追いつめるように降ってきている。
そこは今、私達が暮らしている現代だった!
自分達の求めていた世界ではなく意気消沈する一同。そして、そこである出来事に気付いてしまう。
「帰るための扉がない‼」
この瞬間から、彼らの元の世界に戻る方法を探す現代での冒険が始まった。
あれ? これってあらすじじゃね……?