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そのころ二人は

いっかい2000文字くらい書いてきれたので本当泣きたくなりました。本日3度目の投稿ですしね。

ぴたり。

無表情のまま歩く吸血鬼と、たびたびその少女を気遣うようなそぶりを見せる猫人族の少女。どちらも血まみれで、何があったかまとめさせていただくと。

・伝令に伝えられて、闇の住人の主戦力を殺しに行くと、たくさんの人間がいた。

・紅蓮が自分のことは知っているはずなのに突っ込んだ。

・その時の様子が猫人族の少女空蓮の言った言葉でわかる。

「私が白雪姫に出てくる女王なら、鏡に世界で誰よりも欺くのが得意で一人で抱え込むばか野郎は誰ですかって聞いてるにゃん。」

・で、皆殺しでこうなった。


「え・・・!?ちょ、これどういうことですか!?」

血まみれの二人を見て巫女たちが絶句する。その間に紅蓮はすばやく彩弓の横を通り、屋根裏へと消えた。そしてその通り道に空蓮が立ちふさがる。

「どういうことだ?吾輩たちはあれを解いた。ならばもういいはずだろう。」

「それとこれとは話が別にゃん。不測の事態ってやつにゃん。」

「どうしても話を聞きたいんです!どうしたら通してくれますか?どうして通してくれないんですか!」

「私を倒してみるといいにゃん。一対一の真剣勝負で。私が勝てば、紅蓮が来るまで待つにゃん。そっちの誰かが勝てばここを通してやるにゃん。あとさっきの質問は紅蓮に聞いたほうがいいと思うにゃよ。」

ちなみに魅泉は話さないでねと先ほど念を押された。

「じゃあ・・・私が行きます。」

「大丈夫か?」

「頑張ります!」

「いい気迫にゃん!」


バトルスタート


「行きます!式神、麒麟、青竜、白虎、朱雀、玄武!」

式神が出てきて空蓮を取り囲む。

「同時召喚にゃ?霊力が強いみたいにゃんね。でも、所詮はただの紙にゃ!」

ビリビリ!

ジャンプし、くるりと胴を回し、ダンスを踊るような身のこなしで爪を式神たちに突き立てていく。紙が破けるような音がして式神たちが文字通り破け散った。

「そんな・・・。もとは紙でも具現化はさせていたはず…!」

「紅蓮に教えてもらった技にゃ。テクニカルダンスっていうんにゃよ。相手の根本を見破って元の姿に戻して切り刻む技にゃ。」

空蓮が説明を終えると同時に彩弓がお札を投げつける。だが、それも全く当たらない。猫ならではの敏捷さを生かして近づくと、彩弓の喉元に鋭くとがった爪を押し当てた。

「負けでいいにゃんね?」

「は・・・い・・・」

爪を離し、にこりとしたところで、ふと思い立ったようにあたりを見渡す。

「メイド長に、怒られるにゃんね・・・」

実はそのころもういたのだが、まだ主人が何か話すだろうと出ていかなかったのだ。

「それから。実は私もいけないにゃん、紅蓮のところ。」

「え?」

「すぐ引き裂かれちゃいそうになるからかなわないにゃん。明日になれば多分戻ってるにゃんよ。」

「明日は話を聞けるんですね!?」

「多分聞けるにゃん。夕食食べに行こうにゃん。」

今まで戦っていたのがうそのように手を引っ張り歩き出す空蓮。

「あの、着替えたほうが・・・血まみれですし。」

「今紅蓮がいるから部屋は入れないにゃん。」



(そろそろおさまったか。)

ふわりと目を開ける紅蓮。右目はいまだに少し熱いが、もう大丈夫だろう、と思い直し、空蓮を待つことにした。



「迷惑をかけたな。」

「親友にゃんだから構わないにゃ。それと溜め込まずにもっと言えにゃん。本当は一人でも、事実上は紅蓮の味方はたくさんいるにゃ。同じかもしれないけど違うにゃん。本当にはなれなくても一緒にいるにゃん。」

にこりと笑い、二人で眠りについた。もう紅蓮は無表情ではなかった。

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