変化の後の評価
なぜこんなところにいるかわからない奴、それが僕、篠原 恭介がバカな自分に下す評価だった。
仲の良かった中学校の友達と、涙の卒業を終えた後、憧れだった県で有数の高校に入学してから僕は、バカみたいに楽しい学校生活が待ってるんだって思ってた。
別にそれは間違いなかった。
中学校の友達はメールで会話してるし、クラスメイトは優しく話しかけてくれる。
先生は親身になって僕の質問に答えてくれる。
サッカー部の先輩は不器用な僕に、ここをこうしたらできるとか、詳しいアドバイスをくれる。
楽しい高校生活を望んでた昔の僕なら、心踊る毎日が送れるのだろう。
ただ、僕は変わってしまった。
あれほど親しかった友達が顔が見えなくなると、文字の裏に隠れた真実が見えそうで怖くなった。
僕に話しているクラスメイトが他の人と楽しそうに話しているのを見ると、僕は同じクラスだから仕方なく話しているように見えた。
授業が難しくなって、先生に質問する度に、僕はできの悪い奴だから邪魔者と思われているように感じる。
先輩にアドバイスを貰うと、
(こんなこともできないのになんで部活やってんの?)
と思われているんじゃないかと、不安になる。
こんなのは被害妄想だとわかっていた。けど少しの可能性が有る限り、僕の頭ははこの考えを捨てる事が出来なかった。
そんな事に頭が埋め尽くされ他の事を考えられなくなると、昔の友達と少しの事で喧嘩するようになった、小さい頃からしていて、日常ともいえたサッカーがウザく感じようになり部活を辞めた、提出物が滞り職員室に何回も呼ばれた。
そんな僕に話すクラスメイトなんてもういなくなった…………
すべては自分の招いた事、そう割り切る事も僕は出来ず、ただ毎日を過ごし、全てに気づきながらも、なにもしない僕に呆れながら毎日を貪っていた。
そんなある日の事だった、あいつが僕の毎日に入ってきたのは、
「イヤー面白い!君本当に面白い!最高だよ!」
水を飲もうと、教室の外に出た僕を待ち構えていたかの様にいきなりの後ろから声が聞こえた。
もちろん僕はこれ無視し水道へと歩いていった。[面白い、最高]なんて、今の僕には到底縁の無い言葉だからだ。
しかし声は依然として続く、
「君だよ君!ひどいなぁ、まさかここまで無視するとは、ウ~ン、 困ったなぁ…………そうだ!」
突然後ろの声は声が荒くなると、僕を試すように聞いてきた。
それは僕の聞きたいけど嫌な言葉だった、
「君の嘘の心の答えの話とかなんてどうかな?」
僕はその言葉に驚き後ろを向いた、そこには子供らしいが、どこか憎たらしい笑みを浮かべたあいつが笑ってた、
なにも信じられない僕の嘘と真実しかない、活動日記の始まりだった、