猪に追われる夢
夢を見ている時、人間の境目脳は起きている時よりも働いているのだそうです。
なら、その時の記憶を時間と共に忘れていくのはもったいないと思って、書きました。
こんな夢を見た。
よく晴れた空の下を私は歩いている。
左の方のやや遠くに山があり、その手前には牧草の様な背の低い草が生えた草原だか荒地だか、そんな土地が広がっていた。
右の方はよくわからない。塀が続いていたのでおそらく住宅地か何かなのだろう。その塀に沿ってガードレールが置かれており、私は塀とガードレールの間を歩いているのだ。
ふと左を見ると、一匹の猪が草原を歩いていた。
妙な色合いをした猪だった。白と黒の、そう、スカンクの身体の様な模様だった。
そんな猪が、私を遠巻きについて来るのだ。
夢の中の私も、流石に気味が悪いと思ったのか、歩く速度を速めた。猪は、ピッタリとついて来る。
たまらず、私は走った。さすが夢の中だ全然疲れない。だが、猪も走りだし付かず離れずで私を追跡する。
突如、猪は軌道を変え、私に迫って来た。
ガシン!
ガードレールが私を守ってくれた。少しも曲がっていない。さすがだ。
その後も、私は走り続けた。猪は、何回か無意味な体当たりを繰り返している。
いつからか、猪がもう一匹現れ、最初の猪に擦り寄った。しばらくして、猪どうしが喧嘩を始めた。
真正面からお互いが加速をつけ、ぶつかり合う。なかなか迫力のある光景だった。
私は走るのを止めて、その対決を見物していた。
二、三度ぶつかり合った後、仲直りしたのか猪どうしが鼻を擦り付けあっている。
やがて、最初の猪が(色合いは同じものだったが、私は何故か最初の猪だとわかった)、私の前方にあるガードレールの切れ目から、道の中に入って来た。
しまった!
そう思った時既に遅く、猪が加速をつけて私に迫って来る。
そこで、目が覚めた。
夢ですから、ストーリーなんてあって無い様なものです。
これからも、夢を見て、それを覚えていたら書きたいと思います。