(2)
全然ほのぼのじゃないー!おのれダンバーダイン!
※次話と同日更新です
「さて、と」
その日の夜、もう建物内に残る人も殆どいない頃。レイコはとっくに帰り、部屋に独り残ったダライアウツは、ポケットから例のガラス玉のような悪霊を取り出す。
「ふたりきりだぜ、お前さん」
とん、と爪先で床を鳴らすと、辺りは闇に包まれた。外部の音も光も、一切入ってこないし、出てもいかない。
ガラス玉を一旦放り投げて、掌で握りしめる。ガラスの割れる高く美しい音とともに、握りしめた拳から禍々しい黒い影が滲み出る。
「オハナシ、しようぜ」
普段は絶対に表に出さない、凶悪な笑みを浮かべて、拳を開く。
『---!!!!』
途端に禍々しい叫びとともに黒い影が彼に襲い掛かる……かに見えたが。
『---!?』
「おいおい、せっかちだなぁ? 情熱的なのは嫌いじゃないけどな」
黒い影は、動かない。いや、動けない。目の前の男が何かしていることは確かなのだが、それが何かがまったくわからない。
「夜は、長いんだぜ?」
男は黒い影の真ん中に手を突っ込む。何かを、掴んだ。
『---!!!!』
もしソレに人の形があれば、苦しげに身を捩っていただろう。
「訊きたいことがあるんだ。答えてくれるよな?」
男は口の端を歪めて笑う。先ほどまでは存在していなかったはずの、鋭い牙が覗いた。
愉しげに細められた瞳は、赤い光を宿している。
「---お前さんは、どの世界から来た?」
次は短めなので同時更新です




