表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/33

第零話 コーネリアン公国の公の安寧を守る部

いろんな種族がいっぱいの異世界を舞台にわちゃわちゃダラダラやってきたいと思います。

 コーネリアン公国は、今年で建国千年を迎える。


 今でこそ多種多様な種族が平和に暮らす国であるが、建国当時は暴動が多発し、田畑と人心は荒み、血と涙が流れぬときはなく、静寂と平穏などどこにもなかったという。無理やり一言に収めるならば、「混乱を極めていた」。当時を知る長命種族によれば、それはそれは凄惨な有様であったという。


 故に、指導層は建国後すぐ、公国公安部(コーネリアン公国の公の安寧を守る部。略称公安)を発足、随時強化していった。


 単種族だけでも問題は起こるのに、さらに他種族が暮らす国である。種族が違えば思いがけぬ摩擦も多い。種族間の抗争も多かった。問題の数に比例して公安部は巨大化した。いつの間にか「課」ができ、それも第十二課まで増えた。それぞれの課に十二ずつの班もできた。最も人数が多かった時代には、それぞれの班に十二名が所属していたというから、相当なものである。


 抗争が落ち着いても、かよわいヒュームは、ただすれ違うだけで獣人たちの牙や爪、あるいは蟲人たちの外殻で怪我を負い、空中を自由に飛び交う鳥人たちは頻繁に別種族の頭を蹴飛ばす事故を起こし……政策で各種規則や規制を決め、それを浸透させる間も、事件や事故は多く、人手も必要とされた。


 が、今は昔。


 随分と平和になった今の世の中、形こそはそのまま十二課十二班であるが、業務も人数も、だいぶ減った。


 特にそれぞれの課の十二班ともなると、扱いに困る人物の預け場所というか保管先というか漂着地というか……なんというか、まあ、そういうものになっていた。


 公国公安部第一課第十二班も、まあ、そういうものであった。

第1話(1)も同日投稿します。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ