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校則という名の静かな暴力


 2009年12月19日のE新聞の投稿欄を読み、落胆しそして怒りが湧いてきた。Y市の某中学校での話だ。

 その中学は今年からやたら校則が厳しくなった。スポーツバッグの禁止、靴下の丈の規制、前髪のピンの留め方、髪のくくり方などなど・・・・・・。

 日本という国はいったいどんな国だろうと思う。しかし話はこれでは終わらない。投稿した人の子ども(中3)が先天性の赤毛で、学校は黒く染めろと言ってきた。親は自然な髪の毛の色なので認めてほしいと訴えたが、学校は「入試を控えている、高校も同様の校則だ、ほかにも黒く染めてもらった生徒がいる」と認めない。結局諦めて黒く染めたそうだが、先日また「髪が赤みを帯びてきているので、再度染めるように」とのこと。

 開いた口が塞がらないのはこのことだ。学校という場所は子どもや保護者を傷つける異常な空間なのだろうか? 

 

 僕の子どものころも髪の毛が茶色い友だちはいた。天然パーマの子もいた。そのことについてうるさくいう教師はいなかった。高校時代にはあきらかにパーマをかけている奴もいた。(校則違反だ)公立高校だったが、教師たちはもちろん知っていた。だけど彼らにとってそんなことは大した問題ではなかった。大人が物事を相対的にとらえることができれば、子どもも相対化することを学んでいく。(人生とは物事を相対化する過程ともいえる)


 おそらく今の学校では「人は見た目で判断してはいけない」とは教えていないのだろう。「他人と違っていては、世間から掃いて捨てられる」と教えているのだろう。そして1人ひとりを大切にして個性を尊重した教育を実践しているのだ!


 以前、校門に挟まれて高校生が圧死した事件があった。

 僕はこの新聞の投稿記事を読んで、そのことを思い出した。なぜだろう? 


 この投稿記事を読んで感じたことは、管理教育のいき過ぎではなく、暴力の匂いなのだ。校則を守るという大義名分をもとに、陰湿で理不尽な暴力が密かに行われている。このような行為がどれほど人間を傷つけているのか、すでに教師たちはわからなくなってしまったのだろうか? それともそんなことを考える余裕もないほど、彼らは疲れきっているのだろうか? 暴力の味は蜜の味なのだろうか? 


 不登校児は減ることはないだろう。通信制高校に通っている生徒は全国で19万人を超えた。当たり前だと思う。まともだと感じる。この国の学校教育はすでに機能不全に陥って久しい。

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