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月SS:空っぽの心と体

テーマ「空の話」のショートショートです。

「私は心が空っぽなんですよ」

「僕は体が空っぽなんだ」


あるところに二人の空っぽな人が言い争いをしていました。

一人は心が空で、もう一人は体が空っぽです。


「君は心があるだけ良いではないですか。人は心があるからこそ人なのです」

「馬鹿を言わないでくれ。何も感じない空っぽな体なんて心がある分より辛いんだぞ!」


切実に二人は自分がいかに辛いかを主張します。

どうして二人がこんな口論をしているかというと、この国のお姫様が『カラの話』を求めているという噂を聞き、その褒美にたった一人だけ空っぽを満たしてくれると知ったからです。


「このまま埒があかない。どっちの空の話が相応しいか姫に聞いてもらおうじゃないか」

「望むところだ!」


そして、二人は城に行きました。

ですが城の門番からこう言われました。


「姫様が求めているのはソラの話だ。カラの話ではない」


空っぽの二人は空しくカラカラになって帰りましたとさ。

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