36/140
月SS:そのスイッチに4回目はない
テーマ「スイッチ」のショートショートです。
いつも寝坊してしまう私はとある目覚まし時計を購入した。
なんでも「絶対に3回目のアラームで起きないとやばい目覚まし時計!」というものだ。
どんな売り文句だと思いながらも眠りについた。
「あらあらまぁまぁ。おはようございます。朝ですよ」
朝、まるで白い妖精のような優しげな声が響いたが、スイッチを押して2度寝した。
「早く起きぬかバカ者が!これ以上眠るぐらいなら死んだ方がマシだっ!!」
今度は紅髪の女性に叱られているような声だ。
でも眠かったので3度寝した。
「あっひゃひゃひゃ!いつまで眠っておる?いい加減起きぬか!この家具風情が!」
金髪魔女に杭に刺される夢を見て布団から飛び上がった。
夢だとわかり安心して眠ってしまった。
「……そんなにも眠り続けたいのね。いいでしょう。アナタの願い、叶えましょう」
4回目のアラームを聞いてから、私は寝坊しなくなった。
何故なら……私はもう二度と起きることがなくなったからだ。
大原さんが好きならわかって欲しいセリフ特集です(笑




