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花火師の憂鬱

クライアントからとんでもない注文が入ってしまった…。

曰く「永遠に残り続ける花火」を作ってほしいとのことだ。

そんなもの作れるわけがないと言ったが、先方に一番の花火師だと煽てられ結局仕事受けてしまった。


だが、すぐに後悔した。

そもそも花火なんてものは打ち上がったら消えるものなのに、永遠に残るとはどういうことだ。

色々と試して見たがどれもうまくいかない。

そんな私の悩みに輪をかけたようにクライアントから更に要望が出る。


闇に映えてほしい、光の川みたいなのもほしい、螺旋状の形状も見てみたい。

出るわ出るわ希望の山々が。

普通なら諦めるだろうが、私は一流の花火師だ。

絶対にNOと言わずに成し遂げてやろうと決めた。意地である。


結果──とんでもない花火が出来上がった。

無限の闇が広がる宇宙に花火を爆発させたのだ。

火花は星々となって永遠に輝き、光の渦は銀河となって瞬いた。


私はこの最高の花火を「ビックバン」と名づけた。

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