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ensembla 夢の始まり  作者: 油羽滝衣
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20xx年刊行『三輪市文化学術研究都市化計画と文芸の変遷』より抜粋

この物語は小さい頃から創造力豊かだった私のちょっとした悪戯心が具現化したものです。言葉使いのおかしい点、読みにくい点、その他読者の皆さまを不快にさせてしまうことが多々起こってくる可能性もあります。その際は優しく見守っていただけますと大変嬉しく思います。


最初はこの世界の説明書きからですので会話文はないですが、徐々に彼らが顔を出してきますのでどうか小さな頃から私の心の中に暮らしていた主人公達の奏でる物語を見ていただけたら幸いです。

 昨今のPC技術の向上や一般人の投稿サイト利用、SNSの進化といったインターネット社会の急成長により、人々の文化離れは深刻化、問題視されるようになっていた。そして、時同じくして発生していたデフレーションの波により若者の安定職への就職率が増加、リスクの伴う文化芸術系職業への就職率は減少の一途を辿っていた。

 この2つの現象はのちに日本の文化的大不況をもたらした主たる原因として歴史に刻まれている。

 この経緯の中には人員不足となったエンタメ業界を顔だけアイドルや音痴歌手、大根役者にワンパターンな作家人など才のない芸者が席巻し始めたことと力あるプロデューサーの不足が相まってテレビ番組の質が急激に悪化していったことも数えられている。

 またこのような現象は芸術作品においても確認され、保身のように過去の模倣や同系統作品の作成と変わり映えしなかったり、またあるところでは技術継承者不足により多くの日本文化が絶滅の危機へと瀕していた。

 そうした人々のメディア・芸術離れは年を増すごとに重大な問題となり、経済面や社会面にも甚大な影響を与えるようになった。当初、この文化危機に気づいたメディア陣が解決策として過去の栄光をもう一度と願うかのように、再放送やリメイク版の作成などを行ったが、そのようなごまかしも効くことはなく、リメイク版にいたっては『前作への侮辱である』とさらなるバッシングを受ける結果となってしまい、エンタメ業界と一般社会との溝をより深いものへと変えていった。

 最盛期、他国への輸出や観光客増加効果もあり、『ジャパニーズクールカルチャー』と親しまれていた日本文化も今や過去の栄華とされ、当時を『カルチャーバブル』、そして現在を『カルチャー氷河期』とさえ呼ばれるようになったほどである。

 それから十数年、インフレーションにより日本の経済は安定し始めていたが、ついに政府が『著しい文化衰退の皺寄せはいつ国際的問題になってもおかしくない』と判断、『国家としてこのカルチャー氷河期からの脱却方法を打ち出さなければならない』というマニフェストを掲げた。これこそが後に施行される破格の国家一大プロジェクト『文化学術研究都市国立総合文化学術研究大学校 三輪(みのわ)学園』の設立の起源である。

 この計画は某県の一都市まるごとを美術芸術に特化させることで学生達の美意識を高め、従来の美術大学では学べない一般教養課程に加え、カルチャーバブルを生きた芸術家や有名人を講師陣に起用することで専門的技術教育を可能にし、多くの芸術分野を考慮した学科数を確保、さらには国立大学とすることで最も深刻とされる経済的問題をローコスト化するなど他にも美術大学として、そして国立大学としても前例のない教育体制を構築、カルチャーバブル時代の文化大国日本を再生せんと積極的に活動を開始した。

 当時の世論調査では『税金の無駄使いだ』と訴えていたものの学園が年々予想を上回る結果を残していくと、周囲の認識は変化し、マニフェスト施行から21年後となった今では美術芸術の若き才能の集う名門学園都市として人々の意識下に溶け込むようになっていった。文化芸術を極めんとする学生の登竜門となった三輪学園により日本文化は息を吹き返し始めたのである。

 まだ全盛期ほどではないとはいえ、人々の理解が深まったのを機にさらに多くの芸術分野に枝を伸ばし、学校体制や都市構造を変移させ、三輪学園は現在の確固たる地位を築きあげ、今に至るわけである。

いかがでしょうか?読みにくかったですか?その際はごめんなさい。できる限り読みやすいように配慮していきます!

ペースは遅いと思われますがゆっくりと投稿していこうと思いますので優しく見守っていただけると光栄です。

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