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始まりの合図は青く

俺が桜子ちゃんのことを知ったのはたまたまというか、偶然だった。

デビューのために毎日レッスンを深夜までやめない聖司を家におくることになった。

その時家から出てきたのが桜子ちゃんだった。


髪が長い聖司。


正にこの言葉の通りの子だった

しぐさも声もそっくりで、まず双子だと思っていたから違うと知ったとき驚いた。


そのあとは何度か会ううちに彼女も人前にでていくべき人間なんだと思った。

はじめは聖司と二人でデビューさせようと思った。

しかしどんなに彼女を誘っても断られた。


彼女は人前に出るのが嫌いな訳ではない。

むしろ好きな方だとおもう。

しかし自分よりもっと優れた人がいる、彼らが前に出ていけば良いと思っていた。



ずっとくすぶっていた事務所の人間の思いは思わぬところで現実のものとなった。


聖司のけが


そしてそれは聖司の口から言い出されたものだった。


「桜子ちゃんに代わりを?」

「そう。今日なんとかしのげば桜子の才能をはかる良いチャンスになるでしょ。」


この足じゃ完璧な『聖司』を演じることなんてできないしね。

そう続けた顔はちょっと寂しそうで、しかしながら楽しみもにじんでいた。


その提案に乗ったのは俺。

最終判断を下したのは社長。


今日このスタジオでの撮影に社長も来ている。

もしこれで、社長が気に入ったら本気で口説きにかかるだろう。

近い将来現実になりそうな光景を想像し、ため息を着いた。


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