黄色信号のお知らせを無視する
とうとう最後の身代わりの日をむかえた。
今日を終えればアルバイト終了。
三日後の世界最大級の同人誌即売会を待つのみとなる。
あの作家さんの新作ほしいなーとかあのシリーズほしいなーとか考えていたからかもしれないが今日までがとても早かった。
そして今日はラジオの公開生放送。
兄はちょうど医者に行って明日からの活動の許可をもらうらしい。
「…こんなにたくさん観覧でいるものなんですか?」
「まあ人にもよるけど聖司の場合ならこんなもんかちょい少ないくらいだろ。
「うわー」
あらためて兄の人気を感じて感動した。
さらにはプレッシャーも
「これ、失敗できないですよね。」
「そうだけど、一応質問の内容は前もって確認しているしリスナーと電話で話す方もあんまり変な質問をしそうな人には連絡いかないようになってるから大丈夫だ。これ終わったらご飯でも食べに行こう、3人で。」
「…はい。」
なんとも言いようもない不安が襲ってきて鳥肌がたった。
ホントに何事もなく終わるのだろうか。
「さあ、出番だ。俺はブースで見てるから、」
大丈夫というように背中を叩き隼人さんは私から離れていった。
大丈夫。
私は「聖司」だ。
ちょっとナルシストが入ってるけれど仲間思いの「SeTuNaOTo」のメンバー。
大丈夫。
イメージは私の中にある
あとはそれを演じるだけ。
もう少ししたら兄が私の格好でここに来る。
隼人さんと一緒にいくか私を見守ってくれる。
だから大丈夫
いくらそう言い聞かせても嫌な予感はきえてくれなくて
鳥肌も収まってはくれなかった。




