黄色いネクタイにご注意を
なんでここにいるのか。
最初はそう思っていた。
でも…以外と楽しいかもしれないと思った。
それを社長はお見通しだったみたいだ。
「ねえ、ずっと誘ってたけど本格的にはじめてめてみないか」
「いや。嫌です。」
「しかしもったいない。こんなに楽しいことほかにないでしょ?君は人前にでて歌ったり演技をすることに喜びを感じる人だろ。」
「そうなんですかね。」
自分でもわかってる、
こんなに楽しいと思うことなんてあんまりない
いや、これしかないのかもしれない。
自分でもわかってる。
楽しい。
「いつまでもこっちは待っている訳じゃない。もう一年あるかないかくらいだ。」
「…」
「決断は早くしてほしいんだ。どんなに君に才能があるとしても、期日は変わらない。
「だから、やらないっていってるじゃないですか。というかあなた誰?」
「君は私のことを知らないのかい?」
「ええ。」
「君のお兄さんの所属する事務所の代表取締役をしている波瀬 武というものだ。勿論当たり前のように知っていると思っていたからね。」
「ああ、ごめんなさい。兄しか興味がなかったので兄が紹介してくれた人しか覚えてないんです。」
この人、波瀬さんはだいぶ苦手というか嫌いなタイプだ。
自分の意見がすべて正しいと思っている。
それに歯向かうという人間がいると思っていない
かなりの自己中心的な考えの持ち主でなおかつそれを実現する力と才能があるから厄介なタイプ。
「とにかくやらないってことでよろしくです。これ以上しつこいとストーカーってことで警察いきますから。」
「そうか、どうせ気が変わって自分から入りたいと言い出すのにな。もうこの話はなしだ。」
私に背を向け帰っていった波瀬さんを見送り、振り向いてずっと私の後ろにいた隼人さんに宣言した。
「絶対入りませんから。例えはいるとしてもあの社長のいない別の事務所に入ります。
「…うん、そうした方がいいよ。」
それいこう私にたいしてのスカウトはなくなった。




