王族の会議
ああ、体が未だに重い今日も早く寝るとしよう…………
俺は昨日倒れた時の貧血がまだ残っている感じがするので、
前の世界の記憶を思い出そうとする……
が、結局何も思い出せないという理由で20分程で眠りについた……
現在の時間12時30分
………………その数時間後の城の会議室………………
会議室には、ペプラとルキアとセレスト以外に2人。
ペプラが口を開く
「盗賊処理の方はどうなった?」
「私です。盗賊についてはやはり私達の予想通り、偽アダムらが何か手を加えている事が確認出来ました。
あの牢獄には監視カメラが設置出来ないのはアレかとは思っていましたが……」
「ルジアナ、それで?」
どうやらこの女はルジアナと言うらしい。
「いつもは見張りを交代させる時に鍵を召喚させ、そのまま鍵を使って脱出していましたが、
その鍵を3重にした事で戸惑っていた者を取り押さえました。
その盗賊は隔離され、アダム、レイラの情報を聞き出している、と言った所です」
「うむ、順調という事か」
「ルキアからは何かないのか」
「えっと……あああったあった」
ルキアはおもむろに資料と思われる物を出して皆に見せた。
「これは俺が作ったチラシです」
そのチラシにはこう書かれていた……
【この国の皆様へ、この町でアダム、レイラと名乗る人物がいた場合、写真、顔の形、服……
何でも良いのでこの城に情報を持って来て下さい!
持って来た方は皆に10000金貨差し上げます!】
「はあ、あいつらは魔法も操る人間だぞ、こんな事で情報が集まる訳がないだろ!」
呆れたペプラが言うと、ルキアは走って会議室を出て行った……
10分位経っただろうか皆がルキアを諦めた時、ルキアはダンボール箱を持ってやってきた。
「まさか…………」
「はい、こんなに情報が来ました〜」
「お前という奴は……凄いぞ!!」
中に書かれていた手紙などを見ると、そのほとんどが、
「何でも屋とか言う何処か怪しそうな建物に面白そうで入ったら中にその人が居ました!」という手紙だった。
しかし中には、
「その建物が突如として消えたんです!」という手紙もあった。
ただ一通の封筒だけが、その後の俺達を変えた……
「封筒とはいい心掛けだな」
「開けますよ……」
……………………………………………………………………………………………………………………………………………
その封筒は写真付きだった。
その写真は何処で見たことのある道路でその写真の上部には、本物のアダムとレイラが、
傷だらけで倒れていた…………
「あっ!」
「どうしたアルフ」
分からなかった二人のもう一人の方は、アルフというそうだ。
「ここって、前向こうの世界から転生しなさったラギア様の家の前では……」
「よし、向かうぞ」
今はもう朝の7時を回った時間……
………………その頃ラギアのいる病院では………………
全然眠れなかったな……
最初はぐっすり眠れたんだけど、妙な胸騒ぎがして、5時頃から寝れてない……
俺は時間を無駄にはしたくない性格なので、もう帰りの準備も完了していた。
眠ることは出来たため、貧血はもう無い。
じゃあ、家帰ってまた寝るか……
家の方が安心だしね。
「ラギア様、もう退院、ということで大丈夫でしょうか?」
「はい、ありがとうございました。では……」
こうして俺は退院を果たした。
家には出来るだけ早く帰りたいので小走りで帰った……
しかし胸騒ぎの正体が分からないな……今は順調だしな。
家に着いた俺は驚愕した……
「ち、血だらけの人がいるぅ!!」