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異世界で薬局始めました。  作者: 特殊機能搭載型エアコン
第一章……魔力奪還編 其の①
7/25

嘘偽り

 ふう、やっと家に到着した。

 今日は家までがすごく長く感じる。

 しかしこの魔力増強剤さえあれば一時的に(約3日間と言っていた)魔力が

アップするのだ。

 この薬はペプラの友人が差し出した物らしいが、誰なのかな…………

 それはレイラも知らないと言っていたし、ペプラに聞けば分かるのかなぁ……



…………さて、飲むぞ…………


 俺がこの抗生物質の様な錠剤と水を手にした時、ふと気付いた。

 これ、今飲んで寝たら勿体無いな。

 やっぱり明日飲むか。


 こうして俺は今日を終わらせ、今は朝の8時半頃だ。


 外は朝日に照らされており、今日は晴天の予感だ。


 俺は昨日の様に勿体ぶらずにゴクリ、とその増強剤を飲んだ。

 その薬が身体のなかでどのような化学反応を起こすのかも知らずに……………………


 よしっこれで魔力がみなぎればいい薬を作ってお金を儲け、終いにはレイラさんと…………ぐひひひひひひ


 さあ魔法を唱えてみるか。

 俺は上機嫌で前の病院へと向かった。

 そして前と同じように喉の調子の悪い人を捕まえて呪文を頭に思い浮かべた。


……ザイックス・エラストート……

……ザイックス・エラストート……

……ザイックス・エラストート……


 これはいける絶対に治る。


………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………


「ん?どうした、喉が痛いままなのだが」



 なに!?

 俺の脳の思考回路が一瞬停止した。

 魔法が、効かないだと?

 薬の効果がまだ与えられていない、という事はないはず。

 レイラが言っていた2時間はもうとっくに過ぎており、確かに薬の効果は与えられているはずの状態だ。

 おかしい、これは魔力増強剤だぞ。

 さっきまでの俺とは比べ物にならないほど魔力が高くなるのではなかろうか?


 俺はそこにいたお爺さんに、


「すみません」

とだけ言い残して城へ向かった。

  ペプラなら“アナライズアビリティ”で今の能力が分かる。

全速力でこの道を抜け、ものの4、5分で城の入り口に着いた。

門番の兵士に俺は聞いた。


「はぁはぁ、今日……は、ペプラ……さん……います……か?」


「い、いらっしゃるかと」

 俺はそれを聞いたらまた走り出した。

 王室は知っているので門番の兵士に俺の名前を告げ、

許可を貰い、城へと入って行った。




「ラギア様、どうしたのですか?そんなに急いで。

ほら、無理しないでそこにお座り下さい」


「ペプラさん、この間くれた地図の、居酒屋に居たレイラさんという方にに‘魔力増強剤’という物を貰ったのですが、

飲んでも一向に魔力が上がらないんです」


「魔力増強剤!?」


「はい、しかもペプラさんの友人に貰ったとか……」


「そんな物に心当たりなど無いが……まさか、そのレイラという女の近くにアダム、という男は居なかったか?」


「ど、どうしてそれを?」


「おい、セレスト」




「はい、ああ自己紹介を忘れていました。私はアルカナ・セレスト、ルキアの姉です」


「えっルキアさんの兄弟はアダムさんとレイラさんだけでは……」


「説明が長くなりますが、よろしいでしょうか?」


「はい、まあ」


「まず簡単に説明すると、ルキアの兄弟は私のみです。

アルカナ・アダム、アルカナ・レイラと名乗っているようですがそれは勿論偽名でファーストネームは定かではないのです」


「王族ではないようですが、魔法を使ってましたよ?

確か、トリックアビリティと、タイムアンドスペースアビリティでした……」


「……ううむ、やはり……」


「どうしたんですかペプラさん」


「セレスト、言え」


「はい、ルキアさん、その二人が魔法を使用しているところを見たか?」


「見てませんが」


「とてもいいにくいのですが、あの二人は魔法を使っていない。

二人ともサモンズアビリティという、召喚魔法を使う。」


「しかしあの謎の居酒屋はどのように……」


「ペプラが渡した地図には確かに私たち王族のレイラ、アダムがいるはずだったのですが、

その二人はあいつらに捕まり、その居酒屋を時空魔法で創った」


「偽レイラ達は時空魔法を使えないのでは?」


「はい、しかし本物のレイラ、アダムはトリックアビリティとタイムアンドスペースアビリティが使えるため、

偽レイラ達は本物のレイラ達を脅し、魔法を使わせ居酒屋を創ったのです」


「あの薬は?」


「今その薬持ってるか?」


「無いです」


「特徴はなにかあったか?」


「確か……薬にDとありました!」


「まさか……DOWNのDだったり…………?」


「ラギア様はカンがいい。その通り、ラギア様の魔力は増強されるどころか減らされたのです」


「その薬はどこで手にいれたのでしょうか?」


「それは私にも分からないが、その薬は聞いたことがある。偽レイラ達は“クリムト”という

集まりの一員である事は明らかになっている。

しかもそのほとんどが召喚魔法を使う事ができるのだ。

まだ召喚魔法の威力は分からないがな」


「とにかく、魔力はいつ回復するのでしょうか?」


「ううむ、自然回復のはずだが、いつ回復しきるかは全く分からない」




 …………………………大変な事になってしまった。

 魔力増強剤なんて都合のいい物ある訳が無いのに……俺の不注意だった。

 奴らはクリムトという集まりにいるらしく、薬の詳細は不明、魔法はさらに俺から離れてしまった。

 しかも本物のレイラとアダムは行方不明。

 薬局できるのかなぁ…………………………

更新遅れてしまいました……

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