螺旋階段の悲劇
新作です!
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その時俺は、いつもの様にベッドで目覚まし時計に起こされたのかと勘違いをしていた。
「ふぁぁ」
思わずあくび、したのだが霞む目で見えた場所に戸惑いを隠せなかった。
そこは螺旋階段だった。
螺旋階段で人を寝かせるとは、意味不明だな。
どこまでも続くその階段は所々に松明があるのみで、
完全に周りは真っ暗だった。
松明を置いてある場所の周りを見てみると、魔方陣のような物がたくさん描かれており、
手の込んだ創りであった……
ここが何処かも分からないのだから、下手に動いてもいけないよな……
と、一旦心を落ち着かせ、記憶を辿った。
確か俺は、学校に行く途中に車に跳ねられたんだっけ……
ってことはここは天国への道って事!?
じゃあやはり、下は地獄で上は天国なのかな。
しょうがない、上へ向かうとするか。
じゃあ、上に登って行く間にさらに前の事も思い出そう……
………………………あれ?俺の名前って何だっけ?
学校は何処に通ってたんだっけ?
両親の事も頭から葬り去られている。
なんだか不安に押し倒されそうで足が震えてきた……
天国に行けば思い出すかもしれないが、
この先が天国だなんて保証は無い。
でも「死んだ」という事実はあるな…
分からないことだらけのまま、1時間は歩いただろうか
ここで俺は気がついた。
「疲れない」
やはり天国の道なのか…
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そんなことを考えている間に俺のいる場所の少々下に
突如大きな振動が起こる!
「うっうおおお!!」
俺は大震災の時机の下に隠れるかの様に、素早く頭を手で覆った。
振動が少し収まった時、下を見ると振動の正体はドラゴンであろう巨大な竜だった……
しかしそのドラゴンは酷い怪我をしている様で、さらにそのドラゴンの姿をよく見ると、
傷だらけで右の翼は特に傷が深かった……
ドラゴンは体勢を立て直して俺の姿には目もくれず、
また飛び去って行った。
その姿は哀れであり、その後の死を意味しているかのような飛び方であった………
「っどどうなってるんだここは……」
また、ドラゴンの衝突により壁に穴が空いて外が見えるようになった。
しかし今いる場所では見にくいので真上に登る事にした。
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上から外を見ると想像もできない光景が俺の脳内に記録された。
そこは、ドラゴン達が人間と一緒に
見たこともない生物を殺している様子なのであった。
記憶が一部消えているため、純粋に受け止めてしまったのかもしれない。
さっきのドラゴンはこの生き物にやられたのだろうか……
その生き物はドラゴンの様なものからドラ◯エにいそうなスライムの様なものまで沢山いる。
戦いをゆっくり見物してたのも束の間、さっきドラゴンが激突した柱が崩れ出し、
螺旋階段が下から崩落して行った。
気付いて逃げようと思った時にはもう遅かった。
俺は螺旋階段の瓦礫と一緒に外へ投げ出された…………………
どうでしたか?
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