第7話 URのエルフとドワーフ
「とりあえず、ガチャでも回しますかー」
2枚金貨が手に入り、我が城へと帰還した。
民はゴーレムが1000体。
誰も話しかけてこない悲劇。
どうやってこの寂しさを紛らわすか。
おっさん悲しいです。
「君達2人が狂ってるからね」
「誉め言葉を有難う」
「誉め言葉はぜひ欲しいものですけど、出来れば美味しくない魚をください」
もう突っ込む元気もありませんわ。
この2人絶世の美女と言っても過言ではないんだけど。
頭がおかしい。
「よーし気を取り直してガチャー」
とりあえず2回ガチャを回すと。
【UR 世界最古のエルフ】
【UR 神速のドワーフ】
金色の髪の毛、耳がとんがってる。ほそりとしていて、背が高い。
銀色のローブを見に纏った女性エルフ族のテース。
茶色の髪の毛、三つ編みにして小柄。少しだけぽっちゃりとしていて、鍛冶師のような衣装を着ている女性ドワーフ族のララド。
2人は勇者ラヴィの近くで膝を屈すると。
「この度はお呼び頂きありがとうございます下郎が」
「呼んでいただいてありがとねー世界最速のララドちゃんです」
またもやなんか頭がおかしそうな2名が来たのですが。
「私の農業魔法が使える場所あります? 研究もしたいんですけど、モンスターに魔法の種を植え付けて、オリジナル種を作れるんだけど? 下郎早く答えなさいいいい」
とか言いながら鞭をもって迫ってくるんだが。
そういうの求めてませんから。
「うちはとても速いんだー鉱石を破壊しまくれるんだー早く処理して早く発掘してー楽しいんだー鉱石の事ならこのララドちゃんだー」
とか言いながら、踊り続けてる娘ドワーフ。少しうざいんだが。
「よし、テースはモンスターに魔法の種を植え付けてなんか種でも作ってこい、ララドちゃんはレア鉱山があるから掘ってこい」
「下郎が命令すんな」
「あーいー」
「いや、てめーら俺ご主人だから」
2人がいなくなった。
次の日、まぁ、予想はしてたんだよ。
モンスター全滅。種が大量収穫。
オリジナルとは言え、どうやらこの世界の作物の進化バージョンのようだ。
あと、レア鉱山が消滅しました。
神速とか言いながら、早すぎるだろ。
「ファイアートマト、ブリザードナスビ、サンダーエダマメ、アースタマネギって、ただ、炎と氷と雷と土がついただけじゃないか、さらに数千個てどうやって植えるんだよこの種」
「あら、忘れていませんこと? ゴーレムがいるではありませんか」
「ナイスアネサン」
女神フレイヤが呟くと、ドワーフ娘のララドがフォローする。
この2人の関係は姉妹ではないのだが、なぜかララドはフレイヤの事を姉さんと慕い始めている。
「人魚姫ラミン様、水をいただいてもよろしいですかな?」
「良い事よテース。ワタクシの釣り堀から水を貰うのですよ」
「いや、いつからその釣り堀はお前のもんになったんだよ」
「あら、知らなかったわ」
もう頭が追い付かない。
ゴーレム1000体に種植えを任せると。
彼女達は勝手に働くようになった。
これは嬉しい事なのだが、ラヴィは現在人魚姫から泳ぎ方を伝授してもらってるのだが。
「って、釣り堀の深さ尋常じゃねえええ」
「ええ、魔法で改良しましたわ、今では魔界王シャークとか深海クラーケンとか飼ってますわ」
「何気に化け物がいたんだが」
「では、魔界王シャーク、ラヴィ様を食べてらっしゃい」
「魚に主を食わせるんか」
「いえ、主様ならきっと死にません」
「俺は超人じゃないんだけどな」
その日から泳ぎ方の練習を?
伝授? 死に物狂いで?
体重が減りましたとさ。