第3話
「ヒュー。可愛いねぇ姉ちゃん。俺たちと遊ばない?」
…なんだ?
朝からナンパか?
電車を降りてホームの階段を降りる。
改札口で定期券をかざし、コンビニでパンでも買おうかと思っていた。
エスカレーターを使って北口の通路を出た先だった。
噴水の前で男組3人に絡まれている女の子がいた。
…って、んん?
あれうちの制服じゃないか!?
誰だあの子…
見たことないけど
「話しかけないでもらえます?」
「そんなこと言わずにさぁ、暇してるんでしょ?」
暇してる?って、服装見てから言えよ。
これから学校に行くやつに言うセリフじゃない。
めんどくさいだろうなぁ、あんなのに絡まれたら。
大学生かな?
見た感じ。
「これから学校なんですけど」
「ずっとここにいたじゃん。何待ち?」
「話す必要はありません」
ま、俺には関係ないか。
なんかあっても近くに交番あるしな。
ではでは。
「あ!大介!」
へ?
俺を呼んだ?
…いやいや、そんなまさか
呼ぶったって、知り合いは近くにいないし…
ガシッ
なぜか、左手を掴まれている。
掴まれてるというかくっついてる!?
びっくりしすぎて二度見してしまった。
ナンパされてたはずの女の子が、超至近距離に迫ってきてたから。